Power BIでできることって?データ活用を加速させる機能と活用方法

ビジネスにおいてデータが重要性を増す中で、その活用はもはや選択肢ではなく必須の要素となりました。しかし、膨大なデータを前に「どう活用すればいいかわからない」「分析が難しそう」と感じている方もいるのではないでしょうか。
そんなデータ活用の課題を解決してくれるのが、Microsoftが提供するビジネスインテリジェンス(BI)ツール「Power BI」です。Power BIは、複雑なデータを直感的かつ効率的に可視化・分析できる点が大きな魅力で、企業における意思決定を強力にサポートします。
本記事では、Power BIがなぜ今これほど注目されているのか、その特徴から、表計算ソフトの定番であるExcelとの違い、具体的な活用事例までを解説します。
執筆者のご紹介
名前:西島すず
所属:株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャーカンパニー アカウントマネジメント室
現在習得中の技術や学習中のツール:Azure、データ基盤構築
▶目次
Power BIとは、Microsoftが提供するビジネスインテリジェンス(BI)ツールであり、企業のデータ活用とDX推進を強力に支援するものです。BIツールとは、企業の様々なデータを収集・分析し、その結果を可視化することで、経営戦略や業務改善の意思決定を助けるソフトウェアを指します。Power BIはデータを収集・統合・可視化し、業務上の意思決定を支援するための有用なツールとして、近年多くの企業で利用されています。また、直感的な操作性も特徴で、専門家でなくともデータの力を活用できる点が多くの企業に評価されています。
データ分析ツールとして広く使われているExcelとPower BIは、一見似ているように見えますが、それぞれ異なる強みを持つツールです。
- ・Excelは、表計算ソフトウェアとして、個別のデータの入力や管理、そして小規模なデータの集計や分析において非常に強力なツールです。手軽にグラフを作成したり、シンプルな計算を行うのに適しています。
- ・Power BIは、大規模データの分析や可視化に特化しています。数百万行、数千万行といった膨大なデータを高速に処理し、複雑な関係性を持つデータセットから洞察を導き出す能力に優れています。
特に、常に更新されるリアルタイムデータとの連携や、過去のデータから未来を予測する高度な予測分析において、Power BIの強力な機能は真価を発揮します。
| 機能 | Power BI | Excel |
|---|---|---|
| 主な用途 | 大規模データの分析、対話的なレポート作成 | 表計算、データ入力、小規模なデータ分析 |
| データ処理量 | 数百万行以上の大規模データに対応 | 最大約104万行 |
| データ接続性 | 100種類以上の多様なデータソースに接続可能 | 主にファイルベースのデータ(CSV, XLSXなど) |
| 可視化機能 | 高度でインタラクティブなグラフや地図を多数搭載 | 基本的なグラフが中心 |
| 共有・共同作業 | クラウド上で安全にレポートを共有、権限設定も可能 | ファイルの送受信が主体で、同時編集に制約あり |
| 学習コスト | データモデリングなど専門的な知識が必要な場合がある | 多くの人にとって馴染み深く、学習が容易 |
これら二つのツールは競合するものではなく、それぞれの得意分野を活かし、補完的に利用することで、データ活用の可能性を最大限に引き出すことができます。
Power BIは単なるグラフ作成ツールではありません。社内に散在する多種多様なデータを一つに繋ぎ、専門家でなくとも直感的な操作でその価値を引き出すことが可能です。
ここでは、Power BIが持つ以下の4つの強力な機能が、具体的にどのようにビジネスのデータ活用やDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させるのかを解説していきます。
- ・データ連携
- ・可視化
- ・高度な分析
- ・共有と共同作業
Power BIは、社内外のさまざまなデータソースと容易に接続できる柔軟なBIツールです。ExcelやCSVファイルはもちろんのこと、SQL ServerやOracleなどのリレーショナルデータベース、Google AnalyticsやSalesforceなどのクラウドサービスにも対応しています。また、社内外の分散したデータを一元的に集約し、分析基盤を構築することができます。例えば、マーケティング部門が管理するWeb広告の成果データと、営業部門が持つ顧客管理システム (CRM)の受注データを連携させることが可能です。これにより、「どの広告から流入した顧客が最も成約に至りやすいか」といった、部門を横断した分析が実現します。
このように、サイロ化しがちなデータを統合することで、全社横断的なデータ分析が可能になります。
Power BIでは、複雑な数値や傾向も、直感的で分かりやすいビジュアルに変換できます。ドラッグ&ドロップ操作で、ダッシュボードやレポートをスピーディに作成でき、意思決定のスピード向上に貢献します。テンプレートや自動整列機能が豊富で、デザインセンスに自信がない人でもプロ品質のダッシュボードが作成できます。
また、フィルターやスライサー機能により、閲覧者が自分で条件を切り替えて分析可能。レポートを“読む”だけでなく、“使う”ことができます。
可視化できるグラフ例:
- ・棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図、ヒートマップ、ツリーマップ、ゲージチャートなど
- ・地図ベースのマッピング(都道府県別売上など地理情報の可視化)
- ・KPIカード(目標達成率などの数値サマリ)
Power BIは統計や予測、異常検知などの分析機能も搭載しています。ビジネス課題に応じた柔軟な分析が可能です。
主な分析機能:
- ・DAX(Data Analysis Expressions)
Excelの関数に似た構文で、複雑な売上累計、前年比、移動平均などの高度な計算式が実装できます。例えば前年同月比、RFM分析スコアの算出、カテゴリ別の割合分析などが可能です。
- ・インサイト生成機能(自動分析)
MicrosoftのAIを活用し、データの外れ値や傾向を自動で分析。どの要素が売上に影響しているかといった要因分析も可能です。
作成したレポートやダッシュボードは、クラウドサービスであるPower BI Serviceを通じて、簡単に社内外の関係者と安全かつ効率的に共有できます。閲覧者はWebブラウザやモバイルアプリから、いつでもどこでもアクセス可能です。Power BIが提供する共有・運用面での強みは多岐にわたります。まず、アクセス権の細かな管理により、部署や役職に応じた閲覧制限や、特定のビジュアルのみを共有するなどの柔軟なセキュリティ設定が可能です。これにより、必要な情報が必要な人にのみ共有され、セキュリティが保たれます。Microsoft 365との連携が強化されている点も大きなメリットです。Teams、SharePoint、OneDriveといったMicrosoft 365の主要サービスとシームレスに連携するため、社内コミュニケーションの流れの中でスムーズにレポートを活用できます。これにより、情報共有の効率が大幅に向上します。
Power BIの能力を最大限に引き出すためには、主要なツールとそれぞれの役割に応じたライセンス体系を理解することが不可欠です。 Power BIは、個人のPCで分析レポートを作成する「Desktop」、作成したレポートを組織で共有・活用するクラウド基盤「Service」、そして外出先からデータにアクセスするための「Mobile」という3つのコンポーネントが連携して機能します。
この章では、これらの主要機能と、利用目的や規模に応じた最適なライセンスの選び方について解説します。
Power BI Desktopは、Microsoft社が提供する 無料のWindowsアプリケーション です。ユーザーは自身のローカル環境で、さまざまなデータソースからのデータ取り込み、加工、モデリング、そして可視化までを一貫して行えます。グラフやダッシュボードの設計など、Power BIレポート作成の「起点」となる重要なアプリケーションです。
例えば、ある企業のマーケティング担当者が、Excelで管理している広告費データと、ウェブサーバーにあるアクセスログデータを組み合わせてキャンペーンの効果を分析したいと考えたとします。Power BI Desktopを使えば、プログラミング不要でこれらの異なるデータを読み込み、不要な情報を取り除き、関連付けて一つの分析モデルを構築することが可能です。Power BI Desktopは、データ分析に必要なすべての機能を個人のPC環境に集約し、誰でも無料で高度なレポート作成に着手できるツールです。
Power BI Serviceは、Microsoft社が提供するクラウドベースのBIサービスです。Power BI Desktopで作成したレポートを、このサービスに 公開・共有 し、 チームや組織内での共同作業 が可能になります。さらに、データの自動更新スケジュールの設定や、アクセス権限の管理といった運用・管理機能も提供しており、組織的なデータ活用には欠かせないプラットフォームとなっています。
例えば、日次で更新が必要な営業実績レポートのデータソースをService上で設定すれば、毎日決まった時間に自動でデータを最新の状態に保つことができます。さらに、Microsoft 365との連携により、作成したダッシュボードをTeamsのチャネルに埋め込むことで、チーム全員が同じデータを見ながら日々の業務を進めることが可能です。Power BI Serviceは、作成した分析レポートを単なる成果物で終わらせず、組織の意思決定プロセスに組み込むための運用基盤と言えます。
Power BI Mobileは、スマートフォンやタブレット向けの専用アプリです。外出先からでもPower BIで作成されたレポートやダッシュボードを閲覧・操作でき、最新のデータに素早くアクセスすることが可能です。これにより、営業担当者やマネージャーなど、移動が多い職種の人が迅速な意思決定を行う場面を強力にサポートします。
| Power BI Free | Power BI Pro | Power BI Premium (ユーザー単位) | Power BI Premium (容量単位) | |
|---|---|---|---|---|
| 月額費用(税込) | 無料 | 約2,098円/月 | 約3,598円/月 | 約542,540円/月 |
| データ容量 | 最大1GB/ユーザー | 最大10GB/ユーザー | 最大100TB(共有) | 100TB〜/容量単位(共有) |
| レポートの共有 | 不可 | 可(他Proユーザーと共有) | 可(全社レベルの共有) | 可(広範囲な共有) |
| 自動更新スケジュール | 不可 | 最大8回 / 日 | 最大48回 / 日(1時間ごと) | 最大48回 / 日(1時間ごと) |
| AI機能の利用 | 一部利用可能 | 一部利用可 | 可(高度機能・生成AI) | 可(高度機能・生成AI) |
| エンタープライズ向け機能 | なし | 一部利用可 | 可(大規模・高度な機能) | 可(大規模・マルチテナント) |
| 対象ユーザー | 個人利用者 | 中小チーム・部門 | 大規模企業・エンタープライズ | 大規模企業・エンタープライズ |
Power BI:料金プラン | Microsoft Power Platformをもとに自社作成(2025年8月時点の情報)
モデルサイズ(グラフの元となるデータの容量)にかなり違いがあったり、データが自動更新される回数などに違いがあります。Premiumライセンスの容量単位のプランに関しては作成したレポートを共有するためには別途ライセンスが必要になるため注意が必要です。また、PowerBIは無償でも利用可能となっていますが、無償で利用する場合は作成したレポートの共有ができないため個人での利用に限定されます。
Power BIは、専門家でなくても直感的に扱えるよう、データ分析のプロセスが体系化されています。具体的には、以下の5つのステップで構成されています。
- データの取り込み
- 整形
- モデル作成
- レポート作成
- 共有
まず最初のステップは、「データの取り込み」です。データ取り込みの基本的な手順を簡単に解説します。
Power BI Desktopの起動と「データを取得」:
Power BI Desktopを立ち上げたら、「データを取得」ボタンを探しましょう。これは初期画面に表示されるか、上部のリボンメニューにある「ホーム」タブから選択できます。ここから、取り込みたいデータソースの種類を選びます。
データソースの選択:
「データを取得」をクリックすると、Power BIがサポートしているデータソースの一覧が表示されます。「Excelブック」「テキスト/CSV」「SQL Serverデータベース」など、多様な選択肢の中から、あなたのデータが保存されている形式に合ったものを選んでください。また、複数のデータソースを同時に取り込むこともできるため、部署や業務ごとに分かれたデータを統合して分析する基盤を構築することが可能です。
次に行うのが、「データの整形(前処理)」です。取り込んだデータはそのままでは分析に不向きなことが多く、不要な列が含まれていたり、日付の書式が統一されていなかったり、空欄が存在したりします。そのため「データの整形」を行い分析しやすい形に整える必要があります。Power BIでは「Power Queryエディタ」を使って、不要な列の削除、データ型の変換、日付の加工、複数テーブルの結合など、柔軟に前処理を行うことができます。
例えば、売上データと商品マスタが別ファイルに分かれている場合、それらを一つの分析軸として統合したり、売上金額の形式を数値に変換して計算可能にしたりといった操作が可能です。この整形作業は、分析の正確さや信頼性を左右する重要な工程です。
Power BIにおけるデータモデルの構築とは、取り込んだ複数のテーブル間にリレーションシップ(関係性)を定義することです。これにより、一見バラバラに見えるデータも互いに関連付けられ、より複雑で柔軟な分析が可能になります。
例えば、売上データに「顧客ID」や「商品コード」が含まれている場合、これらを顧客情報が記載された「顧客マスターテーブル」や、商品の詳細情報を持つ「商品マスターテーブル」と紐づけることができます。このリレーションシップを正しく設定することで、「特定の顧客がどの商品をどれだけ購入したか」といった多角的な視点からの分析が可能になるのです。適切なリレーションシップを築くことは、データ分析の精度を飛躍的に向上させます。これにより、レポート上でスライサーを使ってデータを絞り込んだり、クロス集計で複数の要素を掛け合わせて分析したりする際の整合性が保たれます。結果として、データ全体を一貫性のあるものとして扱い、より深いインサイトを得られるようになるでしょう。
Power BI Desktopでデータモデルの構築が完了したら、いよいよレポートの作成に取り掛かります。ここでは、取り込んだデータをグラフやテーブルなどのビジュアルとして配置し、視覚的に分かりやすい形にしていきます。さらに、フィルターやスライサーを活用することで、ユーザーが自由にデータを探索できるインタラクティブなレポートを作成できます。レポート作成のキャンバスは、Power BI Desktopの中央に広がる白い領域です。画面右側には「フィールド」ペインがあり、ここにはデータモデル内のすべてのテーブルと列(フィールド)が表示されています。
ビジュアルを配置する手順は非常に直感的です。まず、右側の「フィールド」ペインから、グラフに表示したいデータ(例えば「売上」や「日付」など)をレポートキャンバスにドラッグ&ドロップします。データをドロップすると、Power BIは自動的に最適なビジュアルタイプ(棒グラフやテーブルなど)を推測して表示してくれます。
もし自動選択されたビジュアルが意図したものと異なる場合でも問題ありません。画面右側にある「視覚化」ペインから、円グラフ、折れ線グラフ、テーブル、カードなど、多様なビジュアルタイプを選択し、ワンクリックで変更できます。また、この「視覚化」ペインでは、色や軸の表示、タイトルの設定など、ビジュアルの詳細な書式設定も自由に行うことができ、見栄えの良いレポートに仕上げることが可能です。
Power BI Desktopでレポートが完成したら、いよいよその成果を関係者と共有する段階です。作成したレポートは、Power BI Serviceに公開することで、Webブラウザやモバイルアプリからアクセスできるようになり、セキュアかつ広範囲に情報を共有できます。
Power BI Serviceへのレポート公開:
Power BI Desktopの上部リボンにある「ホーム」タブから「発行」ボタンをクリックします。すると、Power BI Serviceのワークスペース(レポートやダッシュボードを整理する場所)を選択する画面が表示されるので、適切なワークスペースを選んで「選択」をクリックしてください。これで、作成したレポートデータとビジュアルがPower BI Serviceにアップロードされます。公開が完了すると、Power BI Service上でレポートを開くためのリンクが表示され、すぐに共有を開始できます。
アクセス権限の設定とセキュアな共有
Power BI Serviceにレポートを公開したら、次にアクセス権限の設定を行います。これは、誰がレポートを閲覧できるかを管理する非常に重要なステップです。レポートが公開されたワークスペースの共有設定を通じて、特定のユーザーやセキュリティグループに対して閲覧権限を付与できます。例えば、部署ごとや役職ごとに閲覧制限をかけたり、特定のプロジェクトメンバーにのみアクセスを許可したりといった、きめ細やかなセキュリティ設定が可能です。これにより、機密性の高い情報を含むレポートでも、情報漏洩のリスクを抑えつつ、必要な人にだけ確実に情報を届けることができます。
スポーツ関連企業におけるTableauからのリプレイス支援事例をご紹介します。
<導入前の課題>
Tableau Desktopによるデータ可視化において、ローカルでのデータ読込や複雑な計算式、フィルタリング作業によって、業務効率が低下している状況でした。また、業務が属人化しており、特定の担当者しかデータ管理ができないという課題も抱えていました。
<実施したこと>
Power BI導入に向けたPoC(概念実証)を実施しました。既存のTableauからPower BIへ可視化レポートをリプレイスし、業務品質の改善効果を検証しました。この過程で、データマートからPower BI間のテーブル設計を見直し、計算メジャーを最適化することで、処理速度の向上を図りました。
<得られた成果>
表示まで2分以上かかっていたレポートの処理速度が数秒にまで短縮され、業務効率が大幅に改善されました。このPoCを通じて、Power BIへの全面的なリプレイスの意思決定が下され、データ活用を組織的に加速させるための大きな一歩となりました。
Power BIは強力なツールですが、導入したからといってすぐにデータ活用が進むわけではありません。多くの企業が直面する課題を理解し、適切な対策を講じることが成功への鍵となります。
主な課題としては、以下の4点が挙げられます。
- ・目的が不明確で何から手をつければ良いかわからない
- ・分析以前のデータ整形・加工が難しい
- ・レポートが活用されず作成が目的化する
- ・社内に扱える人材がいない
何から手をつけていいか分からない:
Power BIを導入したものの、膨大な機能やデータの海を前にして「何から始めればいいか分からない」と戸惑うケースは少なくありません。この課題を克服するためには、まず「何を解決したいのか」という導入目的を明確にすることが不可欠です。売上分析、顧客動向の可視化など、具体的な課題を設定し、小さな範囲からスモールスタートを切ることで、成功体験を積み重ね、徐々に活用の幅を広げていくのが効果的です。
データの整形・加工が難しい:
データが散在していたり、形式が不統一だったりすると、Power BIで分析を始める前の段階でつまづくことがあります。このデータ整形・加工作業は、Power Queryの学習で効率化できますが、専門的な知識が求められる場合も少なくありません。社内での対応が難しい場合は、外部の専門家や、データ整備から支援してくれる企業のサービスを利用することも有効な選択肢ですです。
レポート作成止まりで活用が進まない:
Power BIが「データを可視化するだけのツール」になってしまい、経営判断や業務改善に活かされないという課題もよく耳にします。これを防ぐには、経営層がデータ活用にコミットメントし、データに基づいた意思決定を組織全体で奨励するデータ文化を醸成することが重要です。
社内に使える人材がいない:
Power BIの操作やデータ分析の専門知識を持つ人材が社内に不足していることも、導入後の大きな障壁となります。解決策としては、社内向け研修を実施し、従業員のスキルアップを図ることが挙げられます。また、迅速な成果を求める場合は、データ活用人材の常駐サービスを利用することも一つの手です。専門知識を持った外部のプロが、ツールの定着からデータ活用の推進までを一貫してサポートすることで、社内の負担を減らしつつ、データ活用を加速させることができます。
A. Power BI Desktopは無料で利用でき、個人でのデータ分析・レポート作成が可能です。ただし、レポートの共有や共同作業にはProライセンス以上が必要になります。
A. まずはPower BI Desktopをインストールし、手元のExcelデータなどで実際に操作してみましょう。Microsoft公式の学習リソースやオンラインコース、セミナーの活用も有効です。
A. Power BIの費用は、ライセンス費用と必要に応じて発生する初期導入支援費用の主に2つで構成されます。 ライセンス費用は、ユーザー単位で課金される「Pro」プランが中心で、2025年10月現在1ユーザーあたり月額約2,098円となります。
これに加えて、データ基盤の設計、既存システムとの連携、初期レポートの作成などを外部の専門企業に依頼する場合、その規模や複雑さに応じて数十万円から数百万円の導入費用が別途必要になるケースもあります。ライセンス費用だけでなく、データ環境の整備や人材育成といった導入支援にかかるコストも考慮して、全体的な予算を計画することが重要です。
A. Microsoft製品とのシームレスな連携(Excel, Teams, SharePointなど)、豊富なデータコネクタ、無料版から試しやすい点、コミュニティが活発で情報が得やすい点などが挙げられます。
A. いいえ、ツール導入はデータ活用の一歩に過ぎません。目的の明確化、データ品質の向上、組織内のデータリテラシー向上、運用体制の構築など、継続的な取り組みが必要です。
まとめ
Power BIは、誰もが手軽にデータ可視化に取り組めるBIツールです。初めてBIツールを使う人でも、オンプレミスデータベースからデータを取り込み、直感的な操作でグラフ化できる点が大きな特徴です。一方で、ツールを最大限に活用し、有益なデータ分析を行うためには、単なる操作スキルだけではなく、「何を知りたいのか」「何を伝えたいのか」という目的を明確にし、それに沿ったデータを視覚化する必要があります。Power BIは、個人利用なら無償で利用でき、有償のProライセンスも試用版が用意されています。データ分析に興味がある方は、まずは実際に触れてみて、その可能性を探ってみることをおすすめします。
\ データ活用についてのご相談はメンバーズデータアドベンチャーまで /
\ 相談する前に資料を見たいという方はこちら /
▶こちらも要チェック
ベネッセ、メンバーズ、生成AI活用の先駆者が語るデータマネジメントの重要性と未来