データ活用人材ってどうやって育成するの?
この記事では、データ活用人材に必要なスキルや、育成で押さえるべきポイントをご紹介いたします。
- データ人材とは
- データ活用人材に欠かせないスキル
- データ活用人材になるには?
- データアドベンチャーでの育成環境をご紹介
執筆者のご紹介
萩原 梨香
所属:
株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャーカンパニー アナリスト事業部HRグループ
未経験からアナリストとなるための研修環境整備や育成を担当。
入社~常駐開始までの期間のチームメンバーマネジメントも兼任にて担当。
経歴:
6年間サービス業に携わり、リーダーとして現場マネジメントやOJT担当を経験。通関業界を経て2022年メンバーズに入社。
メンバーズでは、データアナリスト育成を担当し、研修の実施や企画を行う。
目次
01.|データ活用人材とは?
02.|データ活用人材にかかせないスキル
03.|データ活用人材育成のポイント
04.|毎年数十名をデータプロフェッショナル人材に育て上げるデータアドベンチャーの研修体制とは?
05.|データアドベンチャーができること
06.|まとめ
データ活用人材とは?
そもそも「データ活用人材」とはいったい何なのでしょうか?
「データ活用人材」とは、データの「収集」とそれを読み解く「分析」、データを用いた「仮説立案」から「意志決定」までを行うことができる人材のことです。
簡単に言えば、データをビジネスに活かせる人材です。
データ活用人材には、様々な職種がありますが、代表的な職種を3つご紹介します。
・データアナリスト
データアナリストは、主にデータの収集、処理、分析、解釈、可視化など、一連のデータ分析プロセスを担当し、企業が持つ大量のデータから有益な情報を引き出し、ビジネス課題の解決や意思決定の支援を行います。
・データエンジニア
データエンジニアは、データを活用するためのインフラを設計・構築し、データの収集・加工・分析を行うための基盤を作る専門家です。
・データサイエンティスト
データサイエンティストは、「高度に情報化された社会において、日々複雑化及び増大化(ビッグデータ化)するデータを、利用者の利用目的に応じて情報を収集・分析する技術を有し、ビジネスにおいて実行可能な情報を作ることができる者」を指します。
※出典:一般社団法人データサイエンティスト協会定款
https://www.datascientist.or.jp/aboutus/statute/(2024年8月8日に利用)
顧客のビジネス課題を抽出し、その解決に向けて、適切にデータを収集・処理・分析をし、分析結果から有益な情報を発見することで、顧客のネクストアクションを支援します。
データ活用人材にかかせないスキル
データ活用人材になるには、どのようなスキルが求められているのでしょうか?
求められるスキルは、職種によって変わります。ここでは「データ活用人材に欠かせないスキル」を3つご紹介します。
・データに関する知識
データ活用人材は、データを蓄積する段階からビジネスデザインを作成していくことがあります。
そのため、「データ」を収集・蓄積・操作できるスキルとデータをどこから習得するのか、どのようなものを習得するのかまでを考える力が必要です。
・プロジェクトマネジメントスキル
データ分析の結果を元にしてプロジェクトを進めるためのコミュニケーション能力や、それぞれの専門家が仕事をしやすいように関係各所と連携しながら、プロジェクトの進捗を管理する能力なども必要です。
さらに、データに価値を生み出し、どのようにビジネスに生かせるのかを考える力も必要です。
・データを扱うための専門スキル
データ活用をしていく上では、技術的なスキルも欠かせません。
データ収集、整理を行うための、Excel、SQL、Pythonなどのツール知識。データを視覚的に表現し伝えるためのBIツールの知識。
データの傾向やパターンを理解し、統計的な手法を用いて分析を行うための統計学と数学の知識も必要になります。
1つのスキルでデータ活用は成り立ちません。スキルを組み合わせることで、データを効果的に活用しビジネスの意思決定を支援することができます。
データ活用人材育成のポイント
社内で人材育成をしたいけれど、何から手を付けていいかわからない。または人材育成の取り組みがうまくいかない。そんな場面に直面することもあります。
これらを乗り越える「データ活用人材に欠かせないスキル」を身につけるためのポイントは2つあります。
・データ活用人材の人物像を定める
データ活用の目的は、「データをビジネスに活かす」ことです。
「何を達成したいのか」「どんな問題を解決したいか」、ビジネス課題に対してデータ分析で何を成し遂げたいかを明確にすることが大切です。
目的によってデータ分析のアプローチや求められるスキルが異なるため、必要とされるスキルに特化した人材育成に焦点をあてるとよいでしょう。
・学習環境を整える
基本的な技術は、書籍やオンラインコンテンツでも習得することは可能です。
ですが、「自身のスキルレベル」に合わせた学習でないと、習得に時間がかかってしまったり、途中で挫折してしまう可能性があります。まず自身のスキルの洗い出しを行い、学習のゴール設計を明確にするとよいでしょう。
データ活用人材に欠かせない「ビジネス力」は、業界に関する知識、課題、目標に対する深い理解が必要となります。書籍やウェブサイトだけでは情報を補完することは難しいため、社内での実務に則した取り組みが必要になります。
毎年数十名をデータプロフェッショナル人材に育て上げるデータアドベンチャーの研修体制とは?
データアドベンチャージョイン~常駐までの研修の流れを紹介
データアドベンチャーでは、入社後2週間かけオリエンテーションを行います。
オリエンテーション期間は、社内を知っていただくだけでなく「なぜデータ活用が今重要なのか」理解を深めていただきます。
オリエンテーション後は、データ活用人材になる技術研修期間に入ります。
研修内容や順番は職種によって異なりますが、データアナリストでは、SQL・アクセス解析・BIツールの技術基礎研修を行い、「データを活用する技術」を学んでいきます。
全員が専門家!データアドベンチャーの学びあい
データアドベンチャーカンパニーでは、入社のタイミングが年に1度ではなくほぼ毎月あります。
そのため入社時期の近いメンバーをチーム制にし、毎日2回「朝会」「夕会」を設け、その中でスキル研鑽で躓いた部分や、「こうやるといいよ!」というナレッジ交換を行っています。
研修内容やスキル研鑽をレポートにまとめ、週に1回の発表の機会を設けています。
アナリスト系の職種だけでも【データアナリスト】【データサイエンティスト】【BIエキスパート】【デジタルマーケティングアナリスト】と複数の専門分野があるので、各プロフェッショナルの視点でフィードバックがありお互いに刺激を受けています。
データアドベンチャー全体を見ると、プロフェッショナル人材の職域と職種は広がり、アナリスト、エンジニア、PM系統の中に各業務に特化した専門職種は9つあります。
※当社サービス資料より引用
顧客企業へ常駐する形で支援を行っており、全メンバーに社内で会える環境ではないため、チャット文化が根づいています。
各プロフェッショナルメンバー全員参加のチャットがあり「こういった場面では、どのような解決方法がありそう?」と意見を求めると、領域のプロフェッショナルが必ず応えてくれます。
解決だけでなく、自身が困った体験談や外部ツールの情報交換も盛んに行われています。
データアドベンチャーができること
弊社では、データアナリストやデータエンジニアを中心に9つの職種のプロフェッショナルと各職種のエキスパート人材が在籍しているため、顧客企業のデータ活用状況や任せたい業務内容にマッチした人材を提供でき、顧客企業のデータ活用フェーズに合わせて人材を変更することもできます。
これまでに弊社の社員がデータ活用チームが組織にない状態からデータ活用のための戦略策定、組織作り、データ活用の実行、顧客社員へのスキルトランスファーまで行い、データ活用チームを軌道に乗せたという事例もあります。
まとめ
この記事では、データ活用人材に必要なスキルや、育成で押さえるべきポイントとデータアドベンチャーの育成環境をお伝えしてきました。
- データ人材とは
- データ活用人材に欠かせないスキル
- データ活用人材になるには?
- データアドベンチャーの育成とは?
人材育成は、策定も実施も難易度が高く、環境変化や市場に合わせた調整が必要な繊細な取り組みです。
自社で育成したくてもノウハウがない、どうすれば良いのかわからない場合においては、データ活用戦略から分析基盤構築、運用定着化までを支援する「データ領域特化型のプロフェッショナル常駐サービス」を検討してみてはいかがでしょうか?