AI活用×データ利活用:業務効率化の実践ガイド

ナレッジ
2024.09.16
AI活用×データ利活用:業務効率化の実践ガイド

今回の記事では、「生成AIを活用したデータ利活用の具体的な方法とそのメリット・デメリット」について詳しく解説します。
生成AIをまだ使いこなせていない方々に向けて、具体的な活用法やノウハウを提供し、苦手意識を取り除くことを目的としています。

執筆者のご紹介

山本
所属:
株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャー サービス開発室 所属 データストラテジスト
現在、データ基盤開発や生成AIの活用に力を入れており、日々業務の効率化を目指しています。
具体的には、ビッグデータの解析、レポーティング、自動化ツールの開発を担当しており、最近では生成AIを用いたデータ利活用の可能性を探求しています。


目次
01.|生成AI、使用していますか?
02.|生成AIを業務に用いるメリット・デメリット
03.|生成AIを使用する際気を付けるべきポイントとその理由
04.|活用Tips
05.|データ活用領域での利用例(弊社事例)
06.|まとめ

 

生成AI、使用していますか?

 

生成AI(Generative AI)は、大量のデータを元に新しい情報やコンテンツを生成する技術です。
自然言語処理(NLP)や画像生成などの分野で活用されており、業務においても様々な用途で利用されています。
例えば、文章の自動生成、データの解析、アイデアの発想支援などが挙げられます。
しかし、その潜在能力を最大限に引き出すためには、適切な使い方を理解することが重要です。

 

生成AIを業務に用いるメリット・デメリット

 

メリット

  1. 迅速な情報収集と解析
    • 生成AIは、大量のデータを短時間で解析し、必要な情報を迅速に提供します。これにより、データアナリストはより効率的に情報を収集し、意思決定の速度を上げることができます。
  2. アイデアの発想支援
    • 生成AIは、様々なデータを基に新しいアイデアを生成することができます。例えば、新製品のコンセプト作成やマーケティング戦略の立案など、創造的な業務において非常に有用です。
  3. タスクの自動化
    • 定型的なタスクを生成AIに任せることで、人間のリソースをより高度な業務に振り向けることが可能です。例えば、定型的なレポート作成やデータのクリーニングなどが挙げられます。

デメリット

  1. 入力プロンプトの質に依存
    • 生成AIの出力結果は、入力されたプロンプトの質に大きく依存します。不適切なプロンプトを入力すると、期待する結果が得られない場合があります。
  2. 精度のばらつき
    • 質問やプロンプトが曖昧な場合、生成AIの出力結果にはばらつきが生じることがあります。また、同じ質問を繰り返すと、生成AIの応答精度が低下する場合もあります。
  3. 機密情報の取り扱い
    • 生成AIに機密情報を入力する際には注意が必要です。情報の漏洩リスクを考慮し、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。

 

生成AIを使用する際気を付けるべきポイントとその理由

 

  1. プロンプトを正しく使う
    • 生成AIの出力結果はプロンプトの質に依存します。具体的で明確なプロンプトを入力することで、より正確な情報を得ることができます。
  2. 機密情報を入力しない
    • 生成AIに機密情報を入力することは避けましょう。情報漏洩のリスクがあるため、必要最低限の情報だけを入力することが推奨されます。
  3. 商用転用しない
    • 生成AIの出力結果をそのまま商用目的で使用することは避けましょう。著作権や情報の信頼性に関する問題が生じる可能性があります。

 

活用Tips

 

  1. 明確なプロンプトを設定する
    • 生成AIに対して具体的な質問をすることで、より正確で役立つ情報を得ることができます。
  2. 定期的なフィードバックを行う
    • 生成AIの出力結果に対してフィードバックを行い、精度を向上させることが重要です。
  3. 多様なデータソースを活用する
    • 生成AIの性能を最大限に引き出すためには、多様なデータソースを活用することが有効です。これにより、より幅広い視点から情報を収集できます。

 

データ活用領域での利用例(弊社事例)

 

弊社では、生成AIを用いて業務を効率化しています。実際に業務に用いられた例を見てみましょう。

コード生成

  • Pythonで基本統計量を算出するコード生成

顧客分析の初期段階で、Pythonを使ってデータセットの基本統計量を迅速に算出するためのコードを生成AIで自動生成しています。これにより、データの中心傾向や分散をすばやく把握し、次の分析ステップをスムーズに進めることが可能になります。また、このコードを利用して、顧客の行動パターンや購買傾向を明確にし、ターゲティングの精度を高めています。

 

  • VBAの作成

日常的な業務におけるExcel作業の自動化にVBAコードを使用しています。生成AIを使って複雑なVBAスクリプトを生成し、データの集計やレポートの自動化を実現しています。これにより、手動で行っていた反復作業を効率化し、人的ミスを削減しています。

 

  • SQLの生成やクエリレビュー

SQLでのデータクエリを生成AIでレビューし、最適なクエリ構造を構築しています。生成AIはクエリの最適化や効率的なデータ抽出方法を提案することで、データベースの負荷を軽減し、処理時間を短縮します。また、複雑なデータ抽出が必要な際には、生成AIを利用して最適なクエリを生成し、データ分析のスピードと正確性を向上させています。

 

  • Pythonのエラーコードの問題点と修正コードの生成

プロジェクトの開発中に発生するPythonコードのエラーに対し、生成AIを用いて問題点の診断と修正コードの提案を行っています。これにより、その精度向上と開発時間の短縮を実現しています。

 

情報収集

  • SQL構文についての情報収集

特定のデータベース操作を実現するための最適なSQLクエリの作成や、既存クエリの改善方法を作成しています。生成AIを活用することでクエリ作成の時間を短縮し、データの抽出や操作をより効率的に行えるようになっています。

 

  • BigQueryで緯度経度情報を活用した分析について調査

地理情報を用いたデータ分析の手法について、生成AIを通じて最新の情報を収集しています。たとえば、ビジネスの地理的な傾向を分析し、店舗の新規開設やマーケティング戦略の策定に活用しています。生成AIは、地理情報の可視化方法や高度な分析手法を提案し、データドリブンな意思決定を支援します。

 

  • DataRobotを使用したデータ分析についての学習方法

自動化された機械学習プラットフォームであるDataRobotを活用したデータ分析の学習方法を、生成AIから取得しています。特に、初心者から上級者までの学習曲線をサポートするための教材やトレーニングプランの提案を受け、効率的なスキルアップを実現しています。

 

  • Pythonの学習で、わからない部分を噛み砕いて説明してもらう

Pythonのコードやライブラリに関する複雑な概念を生成AIに質問し、詳細でわかりやすい説明を提供しています。これにより、若手のチームメンバーの技術理解を深め、開発効率を向上させています。

 

  • 特定の技術やメソッドに関する詳細情報を収集

最新の技術トレンドや特定のアルゴリズムに関する情報を、生成AIを使って公式リファレンスや学術論文から抽出し、社内での技術革新を促進しています。

 

アイデア出し

  • 顧客分析の最適なアプローチ方法のアイデア出し

顧客分析における新しいアプローチや戦略を考える際に、生成AIを活用しています。生成AIを使って異なる分析手法を比較し、最適な顧客セグメンテーションやターゲティング戦略を提案しています。これにより、顧客のニーズに基づいた効果的なマーケティング活動を実施しています。

 

  • UI/UX改善のためのアイデア出し

製品やサービスのユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)の改善案を生成AIで生成しています。生成AIは、ユーザーのフィードバックを基にしたデザイン提案を行い、使いやすく魅力的な製品を開発するための貴重なインサイトを提供しています。

 

  • 資料でしっくりくる表現にするための語彙探し

資料作成時に、最適な語彙や表現を見つけるために生成AIを活用しています。生成AIは、適切なトーンやスタイルで情報を伝えるための表現を提案し、より説得力のある資料作成をサポートしています。

 

  • スクリーンショットに関するタイトルのアイデア

スクリーンショットに適したタイトルやキャプションを考える際に、生成AIを利用しています。生成AIは、コンテキストに合ったタイトルを提案し、資料の理解を深めるための効果的なコミュニケーションを支援します。

 

文章生成

  • SQL構文について、説明文の表現確認

SQL構文に関連する説明文を生成し、内容の正確性と明瞭性を確認しています。生成AIを利用して、技術的な文章をわかりやすく表現し、チーム内外での知識共有を促進しています。

 

  • 意見を要約

ミーティングの議事録など複数の意見を生成AIで要約し、明確でコンパクトなレポートを作成しています。これにより、会議やディスカッションの結果を迅速に集約し、効率的な意思決定をサポートしています。

 

  • 文章の要約・翻訳や言い換え

既存の文章を生成AIで要約し、翻訳や言い換えを行うことで、グローバルな情報共有を促進しています。生成AIは、言語間のニュアンスを考慮し、適切な表現で情報を伝える能力を提供します。

 

  • ドキュメントの要約

生成AIを利用して、Power BIに関連するリサーチやドキュメントを効率的に要約しています。生成AIは、大量の資料から重要な情報を抜き出し、簡潔な形でチームに提供します。これにより、データ分析チームは必要な情報を素早く把握でき、分析作業の効率を高めています。

 

 

まとめ

 

生成AIを活用することで、データ利活用の可能性が大幅に広がります。
正確なプロンプト設定や機密情報の取り扱いに注意しながら、生成AIを業務に取り入れることで、業務効率化や新しいアイデアの創出が期待できます。
この記事も生成AIを用いて文章の構成を作成してもらい、かなりの時間を短縮しています。
ぜひ、今回の記事を参考に、生成AIを業務に取り入れてみてください。


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