【2025最新版】データ活用に必要な技術とは?基本から最新動向まで解説

ナレッジ
2025.03.10
タイトル:【2025年最新】データ活用に必要な技術とは?基本から最新動向まで解説

この記事では、企業のデータ活用における技術や最新技術について、データ活用の基本概念やメリットも踏まえて、以下のステップで解説します。

  • データ活用の基本概念
  • データ活用のメリット
  • データ活用における5つのフェーズに必要な技術
  • データ活用における最新技術

 

執筆者のご紹介

名前:柏木啓良
所属:株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャーカンパニー エンジニア事業部
お客さま企業に常駐し、アナリストが分析に使用するデータマートの作成・保守や機械学習モデル構築のためのデータ作成・整備を担当しています。
安定的なデータ品質や効率的な処理の実装・改善に奮闘しています。
最近は、Apache IcebergやDelta Lakeといったオープンテーブルフォーマットに関する技術や活用に興味があります。
経歴:生命保険会社のシステム開発部門にて、保守・運用を担い、2023年3月にメンバーズに入社

 

目次
01.|データ活用の基本概念
   データ活用とは
   活用できるデータの種類
   データ活用の主な目的
02.|データ活用のメリット
   業務効率の向上
   正確な現状把握と将来予測
   迅速かつ戦略的な意思決定
03.|データ活用における5つのフェーズに必要な技術
   データ収集技術
   データストレージ技術
   データ処理技術
   データ分析技術
   データ可視化技術
04.|データ活用における最新技術
   AIや機械学習モデルの活用
   クラウドコンピューディングの利用
05.|弊社取組事例

 

01.|データ活用の基本概念

 01-1.データ活用とは

データ活用とは、企業や組織がこれまでに蓄積してきたあらゆるデータを、業務効率の向上や市場分析、迅速な意思決定をサポートすること等を目的として行うプロセスのことです。
似たような言葉で、データ分析という言葉がありますが、これはデータ活用のプロセスの一つです。
近年の急速な技術進歩と情報化社会の中では、日々生成される膨大なデータを正確に処理し、そこから有用な知見を抽出することが、企業の成長を大きく左右するものとなっています。

 01-2.活用できるデータの種類

このデータ活用を行う上で対象となるデータは、大きく分けて「構造化データ」「半構造化データ」「非構造化データ」の三種類に分類されます。
構造化データは、リレーショナルデータベースに格納される売上情報や顧客データなど、決められたフォーマットに沿って整理されたデータです。
半構造化データは、XMLやJSONといった形式で表現され、一定の規則性を持ちながらも柔軟性を備えており、ログやセンサーなどのデータのことです。
非構造化データは、テキスト、画像、動画などのように、形式が固定されていない情報であり、SNS投稿やカスタマーサポートの記録など、多種多様なソースから生成されるデータのことです。
これまで企業は、構造化データを中心としたデータ活用を行なっていたが、近年の技術進歩により、半構造化・非構造化データの処理・蓄積・活用が可能となったことで、企業のあらゆるデータがデータ活用の対象となっています。

 01-3.データ活用の主な目的

データ活用の目的は多岐にわたりますが、主に業務効率の向上、市場理解と顧客分析、迅速な意思決定の支援などが挙げられます。
業務効率の向上では、データに基づいたプロセスの自動化や最適化を進めることで、従来の手作業によるエラーや無駄なコストを大幅に削減できるようになります。
市場や顧客に関するデータを分析することで、企業はより正確な現状把握と、将来予測が可能となります。
これをもとに、リスクへの対応や新たなビジネスへの投資といった、従来意思決定に至るまでに多くの時間を費やしていた事項に対しても、迅速に対応することが可能となっています。

02.|データ活用のメリット

 02-1.業務効率の向上

データ活用は、業務プロセスの自動化と最適化を通じて、従来の手作業に伴うエラーや遅延、暗黙知での業務遂行といったことが解消され、リソースを効果的に配分することが可能になります。
特に自動化によって、定型業務は正確かつ迅速に自動で処理され、人はこれまで以上にクリエイティブな業務に専念することが可能となり、業務効率が飛躍的に向上します。

 02-2.正確な現状把握と将来予測

大量のデータを収集・分析することで、企業は現状の業務や市場の動向を正確に把握することができます。
さらに、統計解析や機械学習を活用して将来のトレンドやリスクを予測するモデルを構築することで、これまでより失敗確率の低い、将来予測が可能となります。
その結果、迅速なリスク対応や効果的な投資判断が可能となり、透明性のある企業の成長が期待できます。

 02-3.迅速かつ戦略的な意思決定

蓄積されたデータやリアルタイムで取得されるデータを活用することで、市場や社内の変化に対して、敏感に反応することが可能となり、迅速な意思決定が可能になります。
これにより、企業は顧客や株主などステークホルダーからも信頼性のある判断に繋げることができます。
これまでの直感や経験のみでの判断より、データに基づく意思決定は確実性が高く、企業にとって、データ活用はこれまで以上に重要な経営資源となります。

 

03.|データ活用における5つのフェーズに必要な技術

 03-1.データ収集技術

データ収集は、データ活用プロセスの第一歩であり、IoTセンサー、Webスクレイピング、各種API連携などの技術を活用して、オンラインとオフラインのあらゆるデータソースから必要な情報を集める手法になります。
このデータ収集技術がなければ、これ以降のプロセスへ繋がらないため、データ収集はデータ活用のプロセス全体でも重要なポイントとなります。

関連記事:データ収集の基礎知識!メリットや実践ステップ・注意点を徹底解説

 03-2.データストレージ技術

収集したデータを安全かつ効率的に保存するためには、ストレージを使用することになります。
リレーショナルデータベース、NoSQL、さらには分散型ファイルシステムといった技術が挙げられます。
これらの技術は、データの高速な読み書きや大容量データのスケーラビリティを可能にし、後続の処理や分析においてもスムーズなデータアクセスを担保します。

 03-3.データ処理技術

データの抽出、変換、ロード(ETL)といったデータ処理のプロセスは、データ活用の中核となるプロセスです。
Apache SparkやHadoop、AWS Glueなどのツールを利用することで、膨大なデータを効率的に抽出し、統一された形式に変換することが可能となります。
これにより、次の分析プロセスで高品質なデータの利用に繋がります。

 03-4.データ分析技術

データ分析は、収集された情報から意味ある情報を抽出するためのプロセスです。
統計解析、機械学習、データマイニングなどの手法を用いて、データ内に潜むパターンやトレンドを見出します。
Python、R、TensorFlow、scikit-learnといったツールやライブラリが、その実現を支える技術として活用されています。

 03-5.データ可視化技術

分析結果を効果的に伝えるためには、データを直感的に理解できる形で可視化することが重要です。
Tableau、Power BIなどのツールを用いることで、複雑なデータをグラフやチャート、ダッシュボードとして表現し、関係者全員が迅速に情報を視覚的に把握することができます。
これにより、データにより意思決定の説得力・納得感を得ることに繋がります。

 

04.|データ活用における最新技術

 04-1.AIや機械学習の活用

近年、AIや機械学習の分野では、ディープラーニング、強化学習、自然言語処理(NLP)など、技術的にも急速な発展をとげています。
これらの技術は、医療診断、自動運転、需要予測など、幅広い応用分野で実社会でも利用され始め、データから抽出されるインサイトの精度と効率を飛躍的に向上させています。
企業は、これらの先進的技術を取り入れることで、これまでより高精度な予測や分析が可能となり、競争力のあるデータ活用が可能となります。

 04-2.クラウドコンピューティングの利用

クラウドコンピューティングは、スケーラブルで柔軟なインフラストラクチャを提供し、企業が必要なリソースを迅速に確保できる環境を提供します。
AWS、Azure、Google Cloud Platformなどのクラウドサービスを活用することで、ストレージの確保からデータパイプラインの構築、サーバーレスアーキテクチャの導入が容易になり、効率的なデータ処理とコスト最適化が可能となります。
これにより、これまでよりも短期間かつ最新トレンドを踏まえた環境の提供を可能としています。

 04-3.オープンテーブルフォーマットの活用

オープンテーブルフォーマットの採用は、データの共有と相互運用性を向上させる重要な取り組みです。
標準化されたデータフォーマットを利用することで、異なるシステム間でのデータ交換が容易になり、オープンデータやAPI連携を通じて、さまざまなエコシステムが拡大していきます。
これにより、企業は自社にあるさまざまなデータソースの自社でのシームレスな利用や自社のデータ自身を外部のパートナーや市場とシームレスに連携させることができ、イノベーションを促進する環境が整えられます。

 

05.|弊社取組事例

最後に最新技術を使用したデータ活用に関して、弊社の取組事例を紹介します。
1つめは、機械学習を活用した事例、2つめは、生成AIを活用した事例を紹介します。

1つめに、機械学習を活用した事例として、教育事業企業様への支援があります。
教育事業の売上改善や向上に関して、なんとなくの「仮説」はあったが、立証するためのノウハウが不十分でした。そこでさまざまな手法の機械学習ノウハウを用いた分析手法の開発やアウトプットを実行し、分析結果の示唆出しを行ったことで、支援企業様のデータ活用プレゼンスの拡大へと貢献しました。

2つめに、生成AIを活用した事例として、飲食サービス提供企業様への支援をご紹介します。
ドキュメントによるナレッジは蓄積されているものの数が膨大で、調査工数も膨大。システム異常におけるアラートへの対応も属人化されているといった課題がありました。
この課題に対して、生成AIを用いて、検索機能の構築とアラートの仕組みの構築を実施しました。
検索機能の構築では、検索するだけではなく、ユーザーがリアルタイムで質問できる機能も実装し、ドキュメント調査にかかる時間の削減にも貢献しました。
アラートの仕組みの構築では、エラーメッセージの通知とともに、対応方法を関連付けた内容を連携することで、誰でも対応できる仕組みを構築し、属人化解消へ貢献しました。

 

まとめ

データ活用は、昨今の技術進歩により、企業にとって重要な取り組みとなっています。データ活用の基本的なフェーズとしては、データ収集、データストレージ、データ処理、データ分析、データ可視化の5つのステップがあります。
この基本的な5つのステップをベースに、AIや機械学習といった最新技術を活用することで、企業独自の取り組みをより高度に実施し、競争優位性を確保することが可能となります。
より高度なデータ活用をクライアントとともに実施できるメンバーが、メンバーズデータアドベンチャーには揃っています。
この記事をご覧になって気になることがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

 

 

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