ツール導入だけで終わらせない!マーケティングにおける有効なデータ活用

ナレッジ
2024.06.28
ツール導入だけで終わらせない!マーケティングにおける有効なデータ活用

今回は基本的なデータ分析の手法やその際に利用できるツールのご紹介、そしてそれらを実のあるものにするために大切なことをお話しします。
今やデータ活用の重要性は多くの企業に認識されていますが、データを蓄積し、ツールを導入したものの、有効な活用方法を見いだせていないという方もまだまだ多いのではないでしょうか。せっかくの貴重なデータやツールが宝の持ち腐れにならないよう、適切に活用していく。それこそが、データ活用の最も大切なポイントです。

執筆者のご紹介


所属部署、職種:株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャーカンパニー アナリスト事業部、データアナリスト
現在大手ディベロッパーのマーケティング部署に常駐し、業務支援を行っています。主な担当業務は、TableauというBIツールやExcelなどを使用したデータ分析、集計業務、そして、Tableauの社内活用の促進のためのスキルアップ支援です。またその他にも、サービスや優待、イベントなど施策立案やメールマガジンの編集の補佐等、幅広い業務を行っています。
経歴:2022年新卒入社でメンバーズ入社。研修期間を経て入社4か月目から現在のクライアントに常駐しています。

 

目次
01.|マーケティング部署で取り扱うデータとは?
  顧客データ
  市場データ
  ソーシャルデータ
02.|データ活用で得られるメリットとは?
  ターゲティングの精度向上
  施策のパフォーマンス向上
  顧客ロイヤリティの向上
03.|どのような分析手法が活用できる?
  クロス集計分析
  分散分析
  時系列分析
  アソシエーション分析
  RFM分析
  クラスター分析
04.|データ活用で使用できるツールを一部ご紹介
  Tableau
   Googleアナリティクス4
05.|まとめ

 

マーケティング部署で取り扱うデータとは?

現代のマーケティングでは、データが成功の鍵となっています。マーケティング部門が活用するデータには、さまざまな種類があり、それぞれがビジネスの成長に貢献します。ここでは、マーケティングでよく取り扱うデータを簡単にご紹介します。

1. 顧客データ

顧客データは、マーケティングにおいて最も重要なデータの一つです。具体的には、以下の情報が含まれます。

  • 基本情報:名前、年齢、性別、住所など、顧客のプロフィール情報。
  • 購買履歴:顧客がいつ、何を購入したのか、どのような金額を支払ったのか。
  • ウェブ行動データ:ウェブサイトでのページ閲覧やクリック行動、購入までのステップを追跡するデータ。

顧客データを活用することで、消費者の行動パターンや興味を把握し、パーソナライズされたマーケティング施策を展開することが可能になります。

2. 市場データ

市場データは、ビジネスが成長するための戦略を立てるために必要な情報です。例えば、以下のようなデータが含まれます。

  • 市場トレンド:業界や市場全体の成長率、消費者の興味や購買傾向など。
  • 競合他社の動向:競合企業がどのようなマーケティング施策を実施しているか、どのような商品やサービスを提供しているか。

市場データを分析することで、競合との差別化戦略や新規市場への進出戦略が立てられます。

3. ソーシャルデータ

ソーシャルデータは、SNSやオンラインコミュニティでの顧客の声を集めたデータです。ソーシャルメディア上の反応やフィードバックをもとに、以下のような情報を得ることができます。

  • ブランド言及:SNS上で自社ブランドがどれだけ話題になっているか。
  • 顧客の感想や評価:製品やサービスに対するポジティブ/ネガティブなコメントやレビュー。

このデータを使うことで、ブランドイメージの向上や、顧客の満足度向上につながる施策を実施することができます。

 

データ活用で得られるメリットとは?

 

データをマーケティングで効果的に活用することには、さまざまなメリットがあります。これにより、単なる「勘」に頼った施策ではなく、データに基づく正確で効果的な施策が実現します。

1. ターゲティングの精度向上

データを活用することで、ターゲット層を正確に特定し、最適なメッセージやコンテンツを提供できます。例えば、顧客の購買履歴や興味のある商品に基づいて、個々の顧客に合わせたメールを送ることで、クリック率や購入率が向上します。

2. 施策のパフォーマンス向上

広告やキャンペーンの効果をリアルタイムで測定し、改善が可能です。これにより、無駄な広告費を削減し、最大の効果を引き出すことができます。例えば、Google Analyticsを使えば、どの広告が最もクリックされているか、どのページでユーザーが離脱しているかを瞬時に把握でき、迅速に施策を調整することが可能です。

3. 顧客ロイヤリティの向上

データに基づいたパーソナライズされたサービスを提供することで、顧客との信頼関係を深め、リピーターとしてのロイヤリティを向上させることができます。例えば、特定の顧客が好む商品を提案したり、彼らの購買履歴に基づいた特別なオファーを提供することができます。

 

どういう分析手法が活用できる?

 

マーケティングで活用するデータを最大限に生かすためには、適切な分析手法を選び、施策に活用することが重要です。ここでは、代表的な分析手法を紹介します。

クロス集計分析

クロス集計分析とは、2つ以上の変数を掛け合わせてデータを分析する手法です。たとえば、性別と年齢層に分けて購入データを分析することで、どの年齢層の男性が特定の商品に興味を持っているかを把握できます。これにより、より細かいターゲティングが可能になります。

分散分析

分散分析は、異なる要因が結果にどの程度影響しているかを調べる分析手法です。例えば、異なる広告キャンペーンが売上に与える影響を調べ、どのキャンペーンが最も効果的かを把握できます。

時系列分析

時系列分析は、時間の経過に伴ってデータがどのように変化しているかを分析する手法です。これにより、過去のデータを基に将来のトレンドを予測できます。季節ごとの売上変動を分析し、繁忙期に向けて適切な在庫管理やプロモーションの準備ができるようにします。

アソシエーション分析

アソシエーション分析は、どの商品の組み合わせがよく購入されるかを分析する手法です。例えば、ある商品を購入した顧客が、他にどの商品を一緒に購入しているかを調べることで、クロスセルやバンドル販売の効果を高めることができます。

RFM分析

RFM分析は、顧客を「最新の購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」の3つの指標で評価し、顧客を分類する手法です。この分析を用いることで、どの顧客に特別なキャンペーンを展開するべきかを判断し、リピート購入を促進することができます。

クラスター分析

クラスター分析は、類似した特徴を持つ顧客をグループ分けする分析手法です。これにより、異なるセグメントに対して異なるマーケティング施策を展開し、それぞれのニーズに応じたアプローチが可能になります。

 

データ活用で使用できるツールを一部ご紹介

 

Tableau

Tableauは、データの可視化に特化したBI(ビジネスインテリジェンス)ツールです。直感的なインターフェースでデータを視覚化できるため、データに詳しくないマーケターでも簡単に使うことができます。データを視覚化することで、売上のトレンドや顧客行動のパターンを把握しやすくなり、意思決定を迅速に行うことができます。

 Googleアナリティクス4

Googleアナリティクス4(GA4)は、ウェブサイトやアプリ上のユーザー行動を追跡し、分析するための無料ツールです。ユーザーがどのページで離脱しているか、どのデバイスでアクセスしているかなどを詳細に把握できるため、デジタルマーケティング施策の改善に非常に役立ちます。特に、広告キャンペーンやコンテンツマーケティングの効果をリアルタイムで確認し、すばやく調整することが可能です。

 

まとめ

マーケティングにおけるデータ活用は、今や競争力を維持するために不可欠な要素となっています。顧客データや市場データ、ソーシャルデータを適切に活用し、効果的な分析手法を取り入れることで、ターゲティングの精度を高め、施策のパフォーマンスを向上させることが可能です。また、適切なツールを導入することで、これらのデータ分析を効率的に行うことができます。

データ活用の第一歩は、小さな成功を積み重ねることです。最初は限られた範囲のデータから始め、徐々に分析手法やツールを高度化させることで、マーケティングの効果を最大限に引き出せるようになります。今後もデータドリブンなアプローチを採用し、ビジネスの成長を加速させましょう。

 


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