株式会社ベネッセコーポレーションさまは、2015年より米国Udemy社と包括的業務提携契約を結び、日本国内において、オンライン動画学習プラットフォーム「Udemy(ユーデミー)」のサービス提供を行っています。そんな「Udemy」事業にまつわるデータ分析を行うのが、同社の大学社会人カンパニー マーケティング統括部 データ戦略推進課です。そして、こちらの部署では、2024年2月からメンバーズデータアドベンチャー(以下、DA)の「データ領域プロフェッショナル常駐サービス」をご活用いただいています。
今回は同課の大塚 卓さま(写真左から2人目)と水止洋孝さま(写真中央)、そしてDAの常駐メンバーである下田直一郎さん(写真右から2人目)と木下優人さん(写真左)、石田夏海さん(写真右)に集まっていただき、座談会を実施。DAのサービスを活用する狙い、業務内容などについて語っていただきました。
ベネッセさまは、学習記録データを活用して効果の高い学びを提供するなど、古くから積極的にデータを活用してきたことで知られます。データ活用に対するリテラシーが高い皆さんの目にはDAのサービスはどのようにうつっているのでしょうか。

(取材日:2024年12月9日)

 

不足する人員とケイパビリティを補うために常駐サービスを導入

―― はじめに大学社会人カンパニー マーケティング統括部 データ戦略推進課のミッションを教えてください。

大塚 卓さま(以下、敬称略) 日本において「Udemy」は、個人のお客さま向けのマーケットプレイスサービスと、法人のお客さま向けにサブスクリプションで提供する「Udemy Business」を展開しています。私たちの部署のミッションは、そんな「Udemy」事業全般のデータ戦略の推進です。具体的には、データ分析やBIツールでのデータの可視化を通じて、KPI管理や営業資料作成の支援、各事業部の施策の効果検証や、将来の戦略策定に向けた知見探索を行っています。

――DAの「データ領域プロフェッショナル常駐サービス」を導入した経緯についてお聞かせください。

大塚 急成長を続けている「Udemy」事業のデータ分析ニーズは増加する一方です。そうなれば当然要員不足が大きな課題になります。この課題を解決するため、すでに弊社と取引のあったメンバーズグループ内のDAが提供する「データ領域プロフェッショナル常駐サービス」の導入を決定しました。必要なタイミングで不足するケイパビリティを補強できるルートを構築する狙いもありましたね。なお、DAの常駐メンバーには、主に個人向けのマーケットプレイスサービスのデータ分析を担当していただいています。

――それでまずは2024年2月から木下さんが常駐を開始したわけですね。木下さんが担当する業務内容について、ご説明いただけますか。

木下優人(以下、木下) データアナリストとして、講座データの分析やBIツールに関連する業務を担当しています。現在、主に取り組んでいるのは、コースレビューの自由回答の分析です。自然言語処理により、文章の内容をスコアリングする仕組みを構築しています。さらにこの分析結果をどのように活用できるかについての検討もスコープの1つです。

水止洋孝さま(以下、敬称略) 新規ユーザーの獲得に注力してきた市場の急成長期を経て、現在私たちが重視しているのは既存顧客のリピート購入を増やすこと。この目的を実現する上で、木下さんにお願いしているアンケートの自由回答の分析は、これまで把握できなかったお客さまのインサイトを知ることができるので、非常に大きな意味を持ちます。実際に分析結果から得られた知見はいくつかあります。例えば、分かりやすいものとして「ユーザーがアプリなどを使って隙間時間に学習していることとリピート購入に相関がある」というものがあります。この結果を受けて、社内でアプリ活用促進に対するプライオリティが上がるようになりました。このような取り組みは、先ほど大塚が説明した知見探索に関するものです。非常に高度な技術力が求められ、社内のスキルだけで対応するのは難しいのでとても助かっています。

――下田さんは、2024年4月から常駐を始めて、プロジェクトリーダーを務めるとともに、データサイエンティストとして分析業務も行っていますね。

下田 直一郎(以下、下田) 私は、売上に直接関係する領域の分析を行うことが多いですね。例えば、「Udemy」の講座には、「システム開発」や「ビジネススキル」のほか、「デザイン」や「健康・フィットネス」など、様々なジャンルがありますが、講座の価格最適化のため、ジャンルごとに売上を最大化する講座の価格を分析しています。また、最近では「マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)」を実現するために、ある時系列モデルが成り立つかどうかを分析しました。

――将来のマーケティングの予算配分の最適化に貢献するMMM分析は、現在数多くの企業から注目を集めていますが、こちらも高度な技術力が求められる印象があります。

下田 自分では、高度なことをしている認識はありせんが、データサイエンティスト、アナリストという職種では、そういったモデリングができる人が少ないかもしれません。

――データ分析の結果を、講座の価格設定やCXの改善、マーケティングに生かしているとのことですが、その他、DAの常駐サービスを活用して実感しているメリットはありますか。

大塚 講師をはじめとする社外のステークホルダーに提案や折衝を行う際、データがあるのとないのとではやはり説得力が異なります。社内に分析結果を説明する際も、私たちが分析したというよりは、社外のデータプロフェッショナルであるDAが分析したという方が説得力が増すという場合もあるでしょうね。その際に、これまで自社内のリソースだけでは実施することが難しかった高度な分析手法も利用できるようになり、社内外の意識合わせで役に立っています。

データ分析の結果を利用する人のことを常に考えながらアウトプットを行う

――業務を遂行する上で心掛けていることがあれば教えてください。

下田 ビジネス目的を分析目的に適切に変換することを心掛けています。平たくいうと、どのようなアプローチによって、どのような分析結果を出せば、次の意思決定につながるのかを意識するということです。いくら統計的に素晴らしいアウトプットが出ても、現場で活用する方が、それを見て「へー、なるほど」で終わってしまったら意味がありませんから、この点はとても重要だと考えています。例えば、私たちは主に個人向けのマーケットプレイスサービスを対象とした分析を行っていますが、時折「Udemy Business」に関する仕事をすることもあります。その際は「Udemy Business」を活用する企業さまが最初にどのような講座を受講すれば継続的に利用していただけるかについての分析でしたが、最終的に結果を活用する法人営業の方を意識してアウトプットしました。

――これまでの業務で大変だったことはありましたか。

木下 情報セキュリティを重視しているベネッセさまでは、私たちが扱える環境では外部との通信ができないようになっています。そのような環境下でどのように分析環境を構築すればよいかについては、ずいぶん頭を悩ませました。一般的には「Python(データの収集やデータ分析領域でよく利用されるプログラミング言語)」のライブラリを適用する際には、コマンドプロンプトからインストールを実行すればよいのですが、それができない。そこで、通信可能な分析環境にアクセスできる水止さまにライブラリの導入をお願いして、ご対応いただいています。

――この課題は、密なコミュニケーションで乗り越えたということですね。

水止、木下 結局、それしかないですね(笑)。

ビジネスやサービスの深い理解が正しい分析結果を生む

――DAの常駐メンバーの仕事ぶりについて率直な感想をお聞かせください。

大塚 いま木下さんからお話あったように、弊社のセキュリティを守るうえでデータ分析環境の面でご苦労をおかけしていますが、それでも忍耐強く対応頂き、高いクオリティのアウトプットを出し続けていただいている印象です。とても頼りにしています。

水止 社内のナレッジだけでは対応できないような高度な技術力が求められる要求に応えていただけて、本当に助かっています。また、BIツールの改善点やチーム内のスキルアップを図る勉強会の開催を提案していただくなど、本来の業務以外でもアドバイスや知見をいただけるのはありがたいですね。いずれにせよ、私たちのデータセットやビジネスに対して、皆さんが深く理解いただいているので心強い限りです。例えば、同じような分析でも、分析対象となるユーザーの設定を間違えると、思ったような結果が得られないことがあるので、この点は特に重要だと考えています。

――ビジネスを深く理解しているというお話がありましたが、そのために工夫したことはありますか。

木下 私は日頃から「Udemy」を利用していたのですが、これまであまり使ったことがなかった機能を改めて1つずつ確認しました。製品を開発している部署の方とのディスカッションの場を、水止さまにご用意いただいたこともあります。おかげで、求められているアウトプットのイメージを明確にできました。

――その他に事前に準備したことはありますか。

下田 現在の分析環境はシステムが重いので、一般的に「Python」のテーブル操作を実行するライブラリである「pandas」ではなく、高速な処理が可能な「polars」を用いています。木下も含め、処理が高速なライブラリについて、事前にリサーチや学習は行いましたね。

木下 あと事前に行ったことというと、自然言語処理やマーケティング関連のタスクの学習でしょうか。書籍はもちろん、「Udemy」で学んだことも多いです。

石田夏海 私もデータアナリストとして、木下さんと一緒にデータ分析業務に携わっていますが、コーディングや統計の知識の一部は、木下さんがおすすめしてくれた「Udemy」の講座で身につけることができました。

下田 私もMMM分析の初期知識などは「Udemy」で学びましたね。

――皆さん「Udemy」で学んだ経験があるんですね。

木下 品質が高いので、「Udemy」で学んだナレッジは実際の業務にも役に立っています。

社会人の成長を支援する環境実現に向けて、さらに積極的なデータ活用を

――今後の展望についてお聞かせください。

大塚 「Udemy」事業についてはさらなる成長を目指していきます。そのためにはユーザーの皆さんに対してより細かいサポートを提供することや新規事業開発なども求められるでしょう。ユーザーのインサイトを深掘りするためのデータ分析など、より高度な技術が必要になってくると考えられます。また、最終的に私たちが目指すゴールは「Udemy」事業の成長にとどまりません。ベネッセの社会人教育は、“学び”を起点に、個人や組織の可能性を引き出し、それを生かせる社会づくりを目指しています。今後は、このビジョンを実現するために、社会人の成長を後押しする取り組みに事業をシフトしていく考えです。だとするとやるべきことはラーニングだけではありません。恐らく幅広い領域での取り組みが必要になる。そのためにも、引き続きDAにはご支援いただきたいと思います。

――今の話を聞いて、ベネッセさまの期待にどう応えていきたいですか。

木下 ご依頼いただいている業務を完璧にこなすのはもちろんですが、その他にもベネッセさまのためになることはたくさんあると思うので、積極的にご提案をしていければと思います。

下田 大塚さんがおっしゃった社会人のリスキリングを後押しする事業を展開することは、人手不足が深刻化している日本の社会課題を解決するのに大きな意義があります。そのような事業に携われることに大きなやりがいも感じています。これからもご期待にそえるような仕事をしていきたいですね。

2025年1月26日(日)に実施された、滋賀大学 データサイエンス学部開講「データサイエンス実践論B」にて、弊社社員が講師として登壇しました。

講義概要

1コマ目
講義タイトル:データを活用した都市政策への提言事例
講師:秋山 薫平

1コマ目では、彦根市のデータを利活用し公共交通と都市政策の課題解決を考える講義とワークを行いました。
講義の目的として
①課題発見力の向上
②仮説構築力の習得
③実践的な課題解決の体験
④地域社会への貢献意識の醸成
を据え、GIS(地理情報システム)・空間データ分析ツールを使ったデータ可視化事例を紹介しました。
データ利活用企画のワークでは、学生がチームに分かれ、それぞれが社会課題から具体的なテーマを設定し、課題に対する仮説を構築。構築した仮説に必要なデータを定義し、解決策とアウトプットを策定しました。解決策や課題を説明するためのデータの見せ方や分析方法を検討するなどして、データを用いた課題解決を体験しました。

講師からのコメント
公共交通や都市が抱える課題に対し、チームで話し合い様々な視点や意見、仮説が生まれました。仮説をベースにどんなデータをどのように取得するのかを考えることの大切さを実感してもらえたと思います。今後社会に出てデータ活用する際も、講義の内容を踏まえつつ当事者意識を持ちデータ利活用を考えるきっかけの一つとしてもらえればと思います。


2コマ目
講義タイトル:既存のデータだけでは物足りない貴方へ 足で稼いだデータで地域社会とその課題を可視化しよう!
講師:松本春菜

2コマ目では、「データを生み出す×地域課題の解決」をテーマに、自身でデータを作り出し、オープンデータに欠けている情報を補うことで、地域課題の解決に寄与した事例を紹介しました。
講師自らが東京の「夜のマチ」、あるいは都市の影と呼べる地域や街を舞台に、台東区上野、中央区月島、港区三田の3エリアでのフィールドワークによるデータづくり・ビジュアライズ・地域課題解決、あるいはその入り口に至るまで諸活動に取り組んだ事例を発表しました。
以上の講義から、データは地域社会や人々の生活をより良くするためのツールであること、参加した学生一人ひとりが今日学んだ「課題発見力」や「行動力」を使って地域の未来をデザインする力を持っていることを伝えました。

講師からのコメント
人間の存在というもの自体、善悪二元論では割り切れないものです。それは都市の光と影、昼の街と夜の街の対立的な関係にも当てはまります。人には必ず弱い面や隠しておきたい面があるものです。それらを受け入れる居場所づくりは、都市における多様性の担保としても、束の間の休息地としても、その意義を持ち得るだけでなく、都市デザインにおける重要な論点となるでしょう。
現在、東京では経済合理性に基づいた大規模再開発が各地で進行中です。もちろんそれらは、土地の水害リスクや火災の延焼リスクなど様々な課題の解決策として意味を持つ開発計画であることは否定しません。しかし、その開発の前後で失われていくものにもっと目を向けるべきではないでしょうか。衣食住の基本である「住」の要素を守りつつ、再開発のターゲットとなりやすい富裕層だけでない、多種多様な住民が集い、都市のどこかしらにその居場所を求めうる、そのような東京の未来を願って、私は個人的な都市デザイン活動を、これからも続けていきたいと考えています。

 

登壇者紹介

秋山 薫平(あきやま くんぺい)

株式会社メンバーズ
メンバーズデータアドベンチャーカンパニー
サービス開発室 サービス開発G
データストラテジスト

大学、大学院では産業組織論、都市経済学、計量経済学を専攻し位置情報データ、企業データ、病院データなどを用いた理論・実証分析を行った。 これまではデータサイエンティストとしてMaaS領域グロースのためのデータ分析を実施してきた。現在はMaaSや都市計画の関連領域で、GISや人流データなどのデータを用いた新規事業開発や試験研究案件の企画と案件リードを行っている。

松本 春菜(まつもと はるな)

株式会社メンバーズ
メンバーズデータアドベンチャーカンパニー
サービス開発室 サービス開発G
BIエキスパート

大学院では都市デザインを専攻し、「フィールドワーク」×「地図」に熱中する。
2020年12月DA入社。データマネジメント、データビジュアライゼーション領域を中心に、データ活用におけるコミュニケーション設計と、データ可視化による意思決定支援、データマート整備等を担当。
2022年5月、自社で初のDATA Saber認定(二つ名:Riverstream)。
DATA Saber - Bridge 2nd師匠。地図Tableauユーザ会幹事。
社内活動「ビジュアルアナリティクスラボ」幹事会代表。

メンバーズデータアドベンチャーカンパニーでは、データ活用・データサイエンスに関する講師の派遣も行っております。
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GO株式会社さまは、「移動で人を幸せに。」をミッションに、モビリティ領域を軸とする多様な事業・サービスを展開する企業です。同社の代表的なサービスであるタクシーアプリ『GO』は、2024年12月時点で、累計ダウンロード数2,600万を突破しています。タクシー車両のリアルタイムな位置情報と高度な配車ロジックで、タクシーに「早く乗れる」という新たな体験を提供するこのサービスを支えるデータ活用環境の構築や整備には、メンバーズデータアドベンチャー(以下、DA)の常駐サービスが活用されています。その意図について、同社プロダクトマネジメント本部データインテリジェンス部データアーキテクトグループでGMを務める孫 正勲さま(写真中央)にお話を伺いました。また、同社にデータエンジニアとして常駐する高田 明志さん(写真左)と陳 英珉さん(写真右)の2名にも加わってもらい、仕事に対するこだわりや思いについても語っていただきました。

(取材日:2024年12月3日)

 

事業成長と共に必要性が増していくデータエンジニアが見つからない

―― まずは孫さまがGMを務めるプロダクトマネジメント本部データインテリジェンス部データアーキテクトグループのミッションについて教えてください。

孫 正勲さま(以下、敬称略) 弊社は、タクシーアプリ『GO』(以下、『』付きでGOと表記している場合はアプリを指す)のほか、EV充電サービス『GO Charge』や交通事故削減を支援する次世代AIドライブレコーダーサービス『DRIVE CHART』など、様々な事業を展開しています。その中で、私たちのグループが扱っているのは、『GO』に関するデータ。アプリから取得可能なデータはもちろん、タクシー車両に搭載されている端末から発生するデータも含め、このサービスに関する全てのデータを収集し、分析環境にのせることが、私たちのミッションです。

――データエンジニアリングの領域を担当されているということですね。

孫 おっしゃる通りです。データの分析は、私たちと同じ、プロダクトマネジメント本部データインテリジェンス部に所属するデータアナリシスグループが行いますが、このグループと連携して、データ分析基盤を構築していくのです。

――データアーキテクトグループとアナリシスグループに組織を分けてデータを扱っているということを考えると、他社と比べてもかなりデータ活用が進んでいる印象があります。それだけ貴社ではデータに重きを置いているということでしょうか。

 タクシー業界にはどうしても古いイメージが付きまといます。そのようなイメージを払拭することは、弊社のミッションの1つですが、このミッションを実現させるには、データの活用が必須だと考えています。また、私たちは直接タクシーを所有しているわけでなく、あくまで配車プラットフォームを運用しているだけ。ですので、私たちがデータドリブンな環境にあることは間違いありませんが、逆にいえば、もてるものがデータしかないともいえますね。

――データアーキテクトグループでは、2023年からDAの「データ領域プロフェッショナル常駐サービス」をご活用いただいていますが、サービス導入の経緯を教えてください。

 サービス開始以来、『GO』の事業は順調に成長を続けてきましたが、まだまだ成長途上です。それ故、現在、新サービスの提供なども頻繁に行っています。新サービスがリリースされれば、我々に求められるタスクが増えるのは必然。そこで、メンバーの増員を検討したのですが、必要なスキルを有するデータエンジニアが見つからない。また運よく人材を確保できたとしても、実際に弊社で活躍してもらうには、少なくとも1年程度はオンボーディングの期間が必要です。それでは求められるスピードに追い付くことができません。これらの課題を解消するために、人材の常駐サービスの活用を検討したのが、そもそもの始まりです。

――貴社がデータエンジニアに求める必要なスキルとはどのようなものでしょうか。

 弊社の環境で、データセットを扱うには、「Google Cloud Platform(以下、GCP)」のデータ ウェアハウスである「BigQuery」やデータパイプラインである「Dataform」のほか、「Looker」というBIツールを使うので、これらのツールの知識は当然求められます。さらに弊社の場合、「Looker」でデータを可視化するのに「LooKML」というプログラミング言語を使っていますが、「LookML」を使っているケースは珍しく、十分な知識をもつ方はどうしても少なくなります。そもそもデータサイエンティストなどに比べると、注目されにくいデータエンジニアの仕事に携わる人が少ないので、求める人材を見つけるのは至難の業ですね。

――DAのサービスを採用するに至った決め手について教えてください。

 以前にデータアナリシスグループでDAのサービスを活用した実績があり、とても評価が高かったことが決め手の1つです。また、DA社内で、現場で必要なスキルを補う内部研修を行っていることなども知り、組織としてのサポート体制もしっかりしている点も決定を後押しするポイントになりました。

常にユーザーの使い勝手を考え、ともに歩んでいく

――それで、まずは高田さんが常駐することになったわけですね。

高田明志(以下、高田) はい。2024年2月から常駐しています。

――具体的には、どのような業務に携わってきたのでしょうか。

高田 私が主に取り組んでいる業務は、2023年10月にリリースされた『GO』のインセンティブ機能に関するもの。『GO』で乗車したお客様が、降車後に乗務員にチップを送ることができる機能に対してアナリシスグループがデータ分析を行うために「データモデリング〜ログの設計〜データマートの作成〜ダッシュボードへの実装」という一連の作業を行います。その他、新たな要望にあわせて構築済みのプログラムを修正することもあります。

――仕事をする上で心掛けていることはありますか。

高田 アナリシスグループからのご要望に適切に応え、提供するデータの品質を上げるには、ドメイン知識が求められるのはいうまでもありません。設計やコーディングなど、自分が取り組む作業の目的を1つ1つ理解することが、分析要件とのずれをなくし、より効率的なデータモデリングを実現したりすることにつながるからです。また、この仕事は単に「コードを書いて、プログラムが動けば終わり」ではありません。お客さまと一緒に業務を進めていく気持ちを胸に日々の仕事にのぞんでいます。依頼に対して、ダッシュボードの使い勝手やメンテナンス性を考慮したり、より効率的にデータを集計するために依頼者側で当初想定していなかった方法を提案することもあります。ただ、これは私に限らず、DAのメンバーなら誰でも心がけていることではないでしょうか。

 『GO』は、2020年に前身のJapanTaxi株式会社が提供していた『JapanTaxi』と株式会社ディー・エヌ・エーがサービス展開していた『MOV』というタクシーアプリが統合して誕生しました。そのため、機能によっては複数のツールが使われているなど、システム環境が複雑な部分が残っています。だからこそ、サービスの全体像を把握するのは困難なところがあるのですが、そのような環境でも、高田さんは、PRD(プロダクト要求仕様書)を読みこんで、システムのことをしっかりと理解されている。案件によっては私たちより深く理解している点もあって、とても心強い存在ですね。

有するスキルを総動員して正確性と迅速性を両立

――陳さんが担当している業務内容を教えてください。

陳 英珉(以下、陳) 私はデータアーキテクトグループで活用しているETLツール(散在するデータを収集・加工するツール)を、既存のものからGCPに統合されたサービスである「Dataform」に移行する業務を担当しています。

――陳さんが常駐したのは、高田さんが常駐しはじめて6か月後のことですが、そもそも、なぜETLツールをリプレースする必要があったのでしょうか。

孫 かねてからデータ活用基盤としてGCPを利用していましたが、ETLツールの一部に内製したものを使っていました。ただ、このツールは、つくりが独特かつドキュメントなどもそろっていないので、慣れていない人には扱うのが難しい代物でした。そこで「Dataform」に移行して、メンテナンスなどの業務効率を上げることを検討したのです。そんな折、弊社に常駐いただいていた高田さんの働きぶりを見て、DAの常駐メンバーなら移行作業も安心してお任せできると考えて依頼しました。

――陳さんが、仕事をする上で心掛けていることはありますか。

 正確さが求められる仕事なので、コードや作業手順に問題ないかは特に注意しています。具体的には、元のツールのコードを1つ1つ再現しながら確認して、問題がなければ本番環境に移行するようにしています。

 陳さんには、かなり細かいところまでチェックしてもらっています。既存のツールに潜んでいたバグや使われてないテーブルなどを見つけて、修正や削除の提案をしてもらえるのはとても助かります。また、移行作業を進めていると、移行前と後でデータベースのテーブルの数にズレが生じることがありますが、その状況と対応策を、資料にまとめて報告してもらえることもありがたいですね。これは高田さんも同様ですが、仕事の正確性やスピード感も申し分ありません。移行対象のテーブルは20ほどありましたが、スケジュール通りに作業が進んでいるので、安心してお任せできます。

――作業を効率的に進めるために、工夫していることがありそうですね。

 「Python(データの収集やデータ分析領域でよく利用されるプログラミング言語)」を使って、データの移行作業を自動化しています。かつてイギリスの大学院で「Python」を学んだ経験が役に立ちましたね(笑)。

 移行作業を自動化してしまうのは、お見事でした。陳さんの仕事ぶりを見て、私自身もとても刺激を受けています。

常駐メンバーのスキルアップを実現させるDAのサポート体制も評価

――それぞれ常駐前に準備したことがあれば教えてください。

高田 GCPのツールやSQL(データベースを操作するためのプログラミング言語)については、常駐前に研修や書籍で改めて勉強しました。DA社内には、各ツールの使い方に関する資料が豊富なので、そのような資料も活用しました。私の業務では「Looker」で可視化するためのクエリ(データベースに対する命令文のこと)を「LookML」を使って作成しますが、「LookML」に関する知識も社内研修で得ることができました。

陳 GCPに関しては、DAの社内研修で得た知識がとても役に立っています。ちなみに研修後にはGCPの資格を取得したり、データのパイプラインの構築から可視化まで実装して、DA社内でプレゼンしたりもしました。

 社内で、常駐メンバーの皆さんのスキルを上げるサポート体制が整っていることも、DAの「データ領域プロフェッショナル常駐サービス」を評価していることの1つです。他の業務委託先と比べると、特に手厚い印象があるので、こちらも安心して仕事をお任せできます。

――高田さんと陳さんが携わっている業務が貴社のビジネスにどのようにつながるか、考えをお聞かせください。

孫 高田さんにお願いしているインセンティブ機能に関するところだと、データを分析することで、顧客満足度の高い乗務員の行動や習慣が明らかになります。この結果はサービスの品質向上につなげることが可能です。また、陳さんが進める業務は、内部作業の効率化を実現し、コスト削減に直結する取り組みなのはいうまでもありません。つまりお二人の仕事は、どちらも経営に与えるインパクトは大きいと考えられます。

――本日は貴重なお話をありがとうございます。それでは最後に今後の展望をお話しいただけますでしょうか。

 現在、『GO』は2,600万ダウンロードを突破していますが、1億2千万という日本の人口を考えればまだまだ伸びしろがあると考えています。さらにインバウンド需要も取り込んでいければ更なる成長が見込めます。今後も、ユーザーを理解し、新たな価値を提供しながら、事業の成長を実現し続けていくためにも、DAとは長期的なお付き合いをお願いしたいところです。

当サイトにてGO株式会社さまの事例記事を公開しました。
ぜひご覧ください。

データ領域プロフェッショナル常駐サービスで人材不足を解消し、事業成長の礎をつくる。

2024年12月20日(金)、2025年1月18日(土)に実施された、下北沢成徳高等学校の「1学年数学特別授業」および「データサイエンティスト職業体験プログラム」にて、弊社社員が講師として懇談会に参加しました。

授業のレポートはこちら

【データサイエンス】1学年数学特別授業(下北沢成徳高等学校ホームページより)

【2年生】データサイエンティスト職業体験プログラム(下北沢成徳高等学校ホームページより)

 

本授業へは、弊社が賛助会員を務めている一般社団法人データサイエンティスト協会の活動の一環として参加しました。

弊社からは4名が参加し、自身のキャリアについての紹介や、生徒さんからの質問に答えました。

メンバーズデータアドベンチャーカンパニーでは、このような講義でのゲストスピーカーの派遣も行っております。
下記問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

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データ収集は、企業が競争力を高めるための最初のステップです。
本記事では、データ収集の重要性、メリット、具体的な方法、注意点、人材要件について詳しく解説します。

01.データ収集の重要性

データ活用の第一歩であるデータ収集は、すべての分析活動や戦略立案の基盤です。適切なデータを収集することで、企業は市場の変化や顧客ニーズに迅速に対応でき、競争力を高めることが可能です。ここでは、データ収集が果たす役割と、それがビジネスにもたらす具体的な影響について、事例を交えながら詳しく解説します。

01-1.データ収集が果たす役割

データ収集は、企業がビジネス目標を達成するために必要な情報を取得し、効果的な意思決定を支えるプロセスです。このプロセスを通じて、以下のような成果が期待できます。

現状の可視化

データを収集し、数値化することで、業務プロセスや市場動向を具体的に把握できます。

改善点の特定

データに基づいて、業務上の非効率やボトルネックを明確化します。

未来の予測

過去のデータを基に、将来の需要やリスクを予測することで、事前に対応策を講じることができます。

新規ビジネスチャンスの発見

データ収集を通じて、これまで見えていなかった市場や顧客層のニーズを発見できます。

01-2.データ収集がビジネスに与える影響

データ収集の成功は、企業の競争力向上や業務効率化につながります。以下では、具体的な影響を事例とともに深掘りします。

戦略の質向上

データに基づく意思決定は、感覚や経験だけに頼る判断よりもリスクが少なく、戦略の信頼性を高めます。

業務効率化

収集したデータを活用することで、業務プロセスの改善が可能になります。

競争力の向上

データを活用する企業は、市場の変化に迅速に対応できるため、競争優位性を確立できます。

リスク管理の強化

リスクを事前に特定することで、損失を未然に防ぐことが可能です。

持続可能な成長の基盤

継続的なデータ収集と活用は、企業の成長を支える長期的な基盤となります。

02.データ収集のメリット

データ収集を適切に行うことで、企業はよりスマートな意思決定を下し、業務効率やビジネスの競争力を向上させることができます。このセクションでは、データ収集がもたらす具体的なメリットを、詳細な事例とともに掘り下げて解説します。

02-1.意思決定の精度向上

データに基づく意思決定は、直感や経験に頼る判断と比較して、精度が格段に向上します。正確なデータを分析することで、企業はより信頼性の高い戦略を策定でき、ビジネスリスクを軽減することが可能です。

具体例:需要予測と在庫管理

効果的な戦略立案

02-2.ターゲティングの改善

ターゲティングの精度向上は、収集したデータを適切に分析することで実現します。顧客行動データや購買履歴を活用することで、最適なタイミングで適切なメッセージを届けることが可能です。

パーソナライズされたマーケティング

顧客セグメンテーション

タイミングの最適化

02-3.リソースの効率的利用

データを収集し、分析することで、企業資源(時間、人材、資金)を最適に配分できます。これにより、無駄を最小限に抑え、ROI(投資収益率)を向上させることが可能です。

広告キャンペーンの最適化

オペレーションの改善

リソース集中の具体例

02-4.新たなビジネスチャンスの発見

データ収集と分析は、新しい市場や顧客層の発見を可能にします。これにより、事業の多角化や新しい収益モデルの開発が促進されます。

購買パターンの分析

市場の未開拓分野の特定

新商品やサービスの開発

クロスセルとアップセルの促進

03.データ収集の具体的手法

データ収集には多様な手法が存在し、目的や用途に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。本セクションでは、それぞれの手法の特徴や使用場面、具体例を詳しく解説します。これにより、適切なデータ収集方法を理解し、ビジネスで効果的に活用するための知識を深めることができます。

03-1.内部データの収集

内部データとは、企業が業務活動を通じて生成したデータを指します。これには顧客データ、販売データ、業務プロセスデータなどが含まれます。内部データはアクセス性が高く、分析において最も基本となる情報源です。

販売データ

業務プロセスデータ

03-2.外部データの収集

外部データは、企業外部から取得するデータで、市場の理解や競争環境の分析に役立ちます。これには市場データやソーシャルデータ、業界レポートなどが含まれます。

市場データ

ソーシャルデータ

03-3.自動化ツールの活用

自動化ツールを利用することで、データ収集の効率が飛躍的に向上します。これにより、大量のデータを迅速かつ正確に取得することが可能です。

スクレイピングツール

IoTデバイス

03-4.APIを利用したデータ収集

API(Application Programming Interface)は、異なるシステム間でデータをやり取りするためのインターフェースです。APIを活用することで、外部サービスからリアルタイムにデータを収集できます。

APIの活用例

04.データ収集の注意点

データ収集はビジネスにおける重要なプロセスですが、収集の方法や運用次第では、トラブルやリスクを引き起こす可能性があります。本セクションでは、データ収集における技術的、法的、運用的な注意点を掘り下げ、それぞれの対策や具体例を挙げて解説します。

04-1.データ品質の確保

データの品質が低いと、分析結果の精度が大きく損なわれ、誤った意思決定に繋がるリスクがあります。そのため、データ収集の段階から正確で信頼性のあるデータを確保することが重要です。

課題

対策

具体例

04-2.法令遵守

データ収集において、法令を遵守することは必須です。特に個人情報を取り扱う場合、国内外の規制に準拠しないと、企業の信用失墜や高額な罰金のリスクがあります。

課題

対策

具体例

04-3.過剰なデータ収集の回避

必要以上にデータを収集すると、管理が複雑化し、分析の効率を低下させるだけでなく、セキュリティリスクを増大させる可能性があります。

課題

対策

具体例

05.データ収集に求められるスキルや人材要件

データ収集プロジェクトを成功させるためには、多様なスキルを持つ人材や役割の明確なチーム体制が必要です。本セクションでは、必要なスキル、組織内での役割、そしてチーム体制の重要性について詳しく解説します。

05-1.必要なスキル

データ収集を効果的に行うためには、専門的な知識と技術が求められます。以下は、成功するデータ収集プロジェクトに必要な主要スキルです。

データ管理スキル

分析スキル

プログラミングスキル

法令遵守の知識

05-2.組織内での役割

データ収集には、複数の専門的役割が関与します。以下は、典型的なプロジェクトにおける主要な役割です。

データエンジニア

データアナリスト

プロジェクトマネージャー

05-3.チーム体制の重要性

データ収集は、単独の部門で完結する作業ではありません。組織内の複数の部門が連携し、効果的な体制を構築する必要があります。

クロスファンクショナルな連携

役割分担の明確化

外部リソースの活用

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こんにちは。データアドベンチャーの北島です。
今回は、「企業のデータ分析の失敗理由と、成功と対策」についてお話ししたいと思います。

執筆者のご紹介

北島史徒
所属:株式会社メンバーズ メンバーズデータアドベンチャーカンパニー(以下データアドベンチャー)サービス開発室 所属戦略プランナー
データ活用におけるお客さまの課題に対して高付加価値のサービスを提供する「エキスパートサービス」の開発や、実際にお客さまへ課題のヒアリング〜提案業務を行っています。
経歴:2019年 株式会社メンバーズ入社。顧客専任のデジタルマーケティング運用支援チームのマネージャーとして顧客のデジタルトランスフォーメーション(以下DX)やカスタマーサクセスの推進を支援。2023年からデータアドベンチャーのサービス開発室へジョインし、データをキーに顧客のDX、カスタマーサクセスの推進をサービス開発という立場から後方支援しています。


 

目次
01.|はじめに
02.|日本のデータ活用が進まない要因
03.|データ活用が失敗してしまう要因
04.|データ活用を成功させるための具体的なステップ
05.|データ活用の実例
06.|まとめ

 

はじめに

 

データ分析の重要性と現状

データ活用は企業の競争力を高めるだけでなく、業務効率の向上や意思決定の質を飛躍的に向上させる手段となっています。
しかし現状は、多くの企業がデータ分析の取り組みに課題を抱えています。

国内企業におけるデータの利活用の状況についての調査データによると、「全社で利活用している」「事業部門・部署ごとに利活用している」「現在実証実験を行っている」は 2022 年度と2023年度との間ではほぼ変わらない結果となっています。2022年度米国調査結果と比べると、データ利活用をしている割合は同等ですが、「全社で利活用している」の回答割合は差があることがわかります。

図1
DX動向2024
*図1出典:「DX動向2024」(IPA)
https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/eid2eo0000002cs5-att/dx-trend-2024.pdf(2024年11月28日に利用)

 

日本のデータ活用が進まない要因

 

一言で伝えますと、「現状のままでも業務がなんとなく回っていること」が根本の要因であると想定していますが、具体的には以下のような背景があるのではないかと考えられます。

①現状維持バイアス

②組織文化の保守性

③データ活用技術や人材不足

④現状の業務プロセスの最適化を優先

 

データ活用が失敗してしまう要因

 

一方で、データ活用をいざ進めようとする中で、データ活用の推進プロジェクトを立ち上げたもののプロジェクトが失敗してしまうケースも多くみられます。考えられる原因には以下のようなものが挙げられます。

1.サイロ化の進行

2.重複投資とコスト増加

3.データの整合性・信頼性の低下

4.意思決定のスピードと精度の低下

5.分析リソースの偏りと人材の活用不足


上記に述べた目の前の事象に引っ張られ、データ活用が頓挫することが少なくありません。
これらの事象を引き起こす原因について、正しく向き合い、解決策を講じることが重要と考えます。

 

データ活用を成功させるための具体的なステップ

 

①目的や戦略を明確にする

課題

データ分析プロジェクトが明確なビジョンやゴールを持たずに始まることが多く、その結果、期待する成果を得られないケースが見受けられます。データ活用の目的が明確でないと、どのデータを使って何を分析すべきかが定まらず、結果として有効なインサイトが得られません。

解決策

まずは、データ分析の目的を明確に定めることが必要です。例えば「業務の効率化」「顧客満足度の向上」「売上増加」などのビジネスゴールを設定し、そのゴールに基づいてデータを収集し、分析することが成功への鍵となります。

 

②データの信頼性を高めるための準備を行う

課題

データ分析が失敗する理由の一つに、データの準備不足があります。多くの企業では、データが散在していたり、分析に使われるデータが不正確であったり、必要なフォーマットに整理されてないことが多いため、分析の前段階で時間がかかってしまいがちで、効果的な分析が困難となります。

解決策

データ統合プラットフォームの導入や、データの正規化(データクレンジング)を進めることで、分析に必要なデータを迅速に準備し、効率的に活用できる環境を整えることが重要です。

 

③ツールの導入はスモールスタートで

課題

分析ツールの選定ミスも、データ分析の進行を妨げる要因です。コストや機能に焦点を当てすぎ、実際の業務ニーズに合わないツールを導入してしまうことがあります。

解決策

高価なツールを導入する以前に、まずは今ある既存のツールでどんなデータを分析し可視化していきたいかを社内で検討し方向性を決めてから、ツールを選定する形でも遅くは無いでしょう。ツール選定の際には、使いやすさ、他システムとの連携、カスタマイズ性など、自社の業務フローに合ったものを選ぶことが重要です。導入前に実際の現場でのテストを行い、適合性を確認することもおすすめです。

 

④データ活用の専門家を活用する

課題

データ分析の専門スキルを持った人材の不足が、企業のデータ活用を妨げています。また、既存の社員がデータ分析を理解していないと、今行っていることが果たして正しいのか不安になったり、ツールや手法が導入されても効果がなかなか思うように出ないことがあります。

解決策

外部からデータサイエンティストを採用したり、社内でトレーニングプログラムを導入して既存の社員を教育する必要があります。データリテラシーを高めることで、現場レベルでのデータ活用が促進されます。

 

データ活用の実例

 

これまでご説明した背景を持つお客様に対して、弊社がご支援したデータ活用の推進実例をご紹介します。

丸亀製麺

社内で既にデータ活用は進めているものの、データ分析の人員不足、業務スピードに課題を抱えていたお客様に対し、データのプロフェッショナル人材が効率的なデータ分析~他部署への示唆出しまでデータ運用のPDCAサイクルをスピーディに回せる仕組づくりをご支援しました。

データのプロがジョインすることでチームの機能が高まり、マーケティングがより高速に。


②クレディセゾン様

データのサイロ化や、膨大なデータを蓄積している中で、そのデータを学習モデルに活用したいが何から手を付けるべきか悩んでいたお客様に対し、地道にデータの信頼性を改善し、より高度なビジネスへデータを活用できるようにしていくための分析環境づくりをご支援をした実例です。

クレディセゾンで活躍 本気のビジネス課題解決にデータのプロフェッショナル人材「常駐サービス」の薦め

 

 

まとめ

データ活用の信頼性を担保し、PDCAを小さく地道に回し続けることで成果は生まれる

弊社ではデータに特化した専門人材がお客様オフィスへ常駐しご支援を行うことが可能な伴走型の支援サービスを提供しています。
以下から弊社のサービス詳細をまとめた資料をダウンロード頂けます。ぜひご活用ください。

 

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データアドベンチャーのサービスご紹介

 

今回は9月に開催されました「若手人材のマネジメント方法大放出!データ人材使いこなしセミナー」にて株式会社トラストバンク(以下トラストバンク)データマネジメントグループマネージャーの町田様へご講演いただきました内容を記事にてお伝えいたします。

登壇者紹介

町田泰基(まちだ やすのり)
株式会社トラストバンク データマネジメントグループマネージャー
経歴:福岡県北九州市生まれ。早稲田大学在学中に、偶然の出会いがあって新卒でトラストバンクに2020年入社。入社以来データマネジメントチームに所属しており、2024年4月よりマネージャーになる。
趣味:筋トレ、筋肉を活かせないゴルフ

 

目次
01.|トラストバンクデータチームについて
  トラストバンクのデータチームとは?どんな組織?
   これまでのデータ組織の歩み
02.|データ人材を活用し、成果を出すために持っておくべき考え方
  そもそもデータ人材の成果とは?
  目的やゴールの達成状態、課題や背景をできるだけ細かく言語化した上で、あとはデータ人材に自由にやってもらう
  チームの目標、ミッション、重要アクションを整理する。ミッションがあることでメンバーが主体的にアクションを起こせる状態にする
  業務系の仕事は自動化するか、極力やらない
  新しい技術を積極的に取り入れる
03.|若手専門人材との接し方
  【前提】若手人材は長く在籍することで中長期的に価値を発揮しやすい
  工数の30-50%は若手人材にとって成長につながるチャレンジ
  心理的安全性の高い状態を保つ
  【その他】マネジメントの落とし穴にハマらないように気をつける
      【その他】Winsession
04.|まとめ

 

トラストバンクデータチームについて

 

トラストバンクのデータチームとは?どんな組織?

トラストバンクのデータマネジメントグループはチョイス事業部内事業戦略部内に位置しており、総勢14名のメンバーで成り立っている組織です。

チョイス事業部は主に「ふるさとチョイス」、「めいぶつチョイス」に関するデータマネジメントを担っており、具体的にはデータ基盤の構築や、データ抽出、データ分析、データ活用推進などを行っているとのこと。
またチョイス事業部だけでなくChiica事業部のデータ業務も一部行っているなど、社内のデータ活用を横串で行う組織構造となっていることがうかがえました。

講演では、このデータマネジメントグループについて育成方法をお話しいただきました。

 

これまでのデータ組織の歩み



トラストバンクにおいてデータ組織が発足したのは2019年12月とのこと。
そこから現在までのあゆみについては上記のように大きく3フェーズに分かれています。

フェーズ①基盤構築期



トラストバンクでは、データチームが発足するまでふるさとチョイスのデータベースから直接データをとっていたそう。
そのためまずデータ分析基盤を構築するところから始まります。

町田:当初Amazon Redshiftを導入したものの、コスト面とGoogle Analyticsとの互換性があるという理由からGoogleのBigqueryにリプレイスし、現在もBigqueryを活用しています。

最初期に当たる分析基盤の構築をしていた時期はデータ抽出の要員が足りておらず、データエンジニアがアナリスト業務を担当するなど個々の役割のみに限らず柔軟に必要とされる業務を行っていました。

フェーズ②データ量産・データカオス期



フェーズ②データ量産・データカオス期では事業部で求められるデータをたくさん出して、データ活用が一気に進んだ時期となります。

データ基盤の構築ができ、各方面でデータ活用が進むに伴って、以下の課題が出現します。


町田:
安定的にデータ活用を行うためのリソースが不足していた結果、上記のようなイシューが発生していました。
このフェーズではそれまで柔軟に行っていたアナリスト業務とエンジニア業務を明確に仕分けするとともに、データカオスな状況を打破すべくデータスチュワード*1の役割を新設しました。
データスチュワードはデータに関する管理人、番人のような役割を果たします。

これによりデータマネジメントグループの個々の役割が整備され、データカオスの脱却に向かったのです。


* 1データスチュワードとは、「データを、スチュワード(他人から預かった資産を、責任をもって管理運用)する部署または人のこと」です。
具体的には、以下のようなことを行います。
・データモデル仕様に関する検討、改善
・データクオリティ要件およびビジネスルールの定義と維持
・データ資産の監視(データの品質・利用に関する問題がないかチェック)
・問題が発生した際には、CDOに報告
出典:NTTDATA「データスチュワードとは? データマネジメント用語をわかりやすく解説」(2024年11月13日利用)


フェーズ③課題解決・売上創出期




フェーズ②データ量産・データカオス期ではデータマネジメントグループの個々の役割が整備されデータカオスの脱却に向かいました。
それまで生じていた課題については、以下のようにして課題解決と利益創出に尽力しているそうです。

課題解決
データチームの工数の大半が抽出依頼に割かれている
→ビジネスサイドでも、SQLを使わず自由にデータが出せるようにした(抽出セルフ化)

目的のデータがどこにあるかがわかりづらい状態に
→Notionに抽出データ一覧、ダッシュボード一覧を整備

似たようなダッシュボードが複数存在していたり、同じ指標なのにダッシュボードによって数字が異なるケースが発生
→未解決。Lookerを導入することで解決する予定

大元のデータベースと分析基盤とでデータの差異が発生(データの鮮度)
→データベースから分析基盤へ、定期的に全件連携を行うことでデータの差異をなくした

利益創出

 

データ人材を活用し、成果を出すために持っておくべき考え方

 

そもそもデータ人材の成果とは?



町田:前提としてデータにおける攻めも守りも成果だという考え方は持っておくべきです。
データ活用がそのまま売上に直結することはなく、たいていの場合データ活用から得た示唆を落とし込んだサービスや企画が利益を創出します。
そのうえでデータ分析基盤が安定することはその後の分析活動の礎となるため、安定していることが当たり前と思われがちだが、重要な業務であり十分成果と言えるでしょう。
業界内ではデータ分析やデータドリブンが長く重要だと言われ続けています。
しかし改めて考えてみると、データ分析の一番良いところは、答えのヒントがデータの中にあり、失敗したとしてもいつか答えにたどり着くところだと考えられます。
そのため企業のデータチームが存続していく上で必ず必要となる「データ活用の不を減らす、無くすこと」も現場でのデータ活用のスピードや質が上がり間接的に事業の成長に貢献しているのです。

 

目的やゴールの達成状態、課題や背景をできるだけ細かく言語化した上で、あとはデータ人材に自由にやってもらう。



町田:例えば、抽出セルフ化の例では都度確認をいれず、自由度を上げた方がスピードが早くなります。現場に100%の時間を使っていない自分より、毎日現場で起きる事象と向き合っているメンバーのスキルを信じて任せています。
その他にも「ある程度自由に」、の「ある程度」の範囲は、個人の性格やパフォーマンスを見て設定しています。
人によって依頼の深度は変えて、必要であれば具体的なタスクに落とし込むこともあります。
ここで絶対に抑えておくべきは、いつまでに何を達成するかの期限の把握となります。
実はデータの取り組みに関しては期限がないことが多く、業務がスタックしないよう事前に決めておきます。

 

チームの目標、ミッション、重要アクションを整理する。ミッションがあることでメンバーが主体的にアクションを起こせる状態にする



町田:「目的やゴールの達成状態、課題や背景をできるだけ細かく言語化した上で、あとはデータ人材に自由にやってもらう。」ためには、まずメンバー自身が何をするべきか理解しておかなくてはいけません。
チームが目指すべき状態、それを達成するために何が必要かを整理した上で、実際に重要アクションをお願いしています。また重要アクションのロードマップも作成し、メンバー間で共通認識を持つようにしています。

 

業務系の仕事は自動化するか、極力やらない。



町田:BigQueryは容易にレポート作成やデータ抽出ができるため、各部署からの依頼が殺到しやすくなります。
しかしある一定のラインを超えると、データ人材は売上や利益に貢献しやすい業務に注力するために、業務に優先順位をつける必要が出てきます。
データ人材にしかできない仕事、価値を発揮できることがあるためデータ抽出をセルフ化することやデータ更新を自動化することも重要となります。
また自動化のために、データ人材をメンバーズデータアドベンチャーのような外部ベンダーを取り入れるのも1つの手といえるでしょう。

 

 

新しい技術を積極的に取り入れる

町田:データ領域周辺の技術は進歩のスピードが速く、活用の幅も年々広がっています。
そのため、成果創出には先進的な取り組みを行っている会社の事例を参考にしつつ、積極的に新しい技術を取り入れる必要があります。
特にデータエンジニアリングに関しては、新しい取り組みを行った方がメンバーのモチベーション維持にもつながるため会社にとっても本人にとってもプラスになる取り組みと考えています。

 

若手専門人材との接し方

 

【前提】若手人材は長く在籍することで中長期的に価値を発揮しやすい



上記はトラストバンクに在籍する若手データ人材の成果の量や質について、在籍時間の経過とともにどのような変化がみられるかを表した図です。

町田:若手のデータ人材は着任後数か月間、データになれること、ドメイン知識や事業内容の理解に時間を要することが多いです。そのため成果の量や質の変化は緩やかです。
しかし数ヶ月〜1年を乗り越えると、事業に対する理解度や想いも強くなり生産性の向上がうかがえるため、成果の質・量の変化が大きくなる傾向があります。
一方、数ヶ月で成果が出ないことを理由に次のメンバーをアサインした際は、当然その都度知識や事業理解のコストがかかるため結果的には効率的でないことが多いです。
上記を前提としたうえで、トラストバンクでは多くのメンバーが長期的に在籍してくれているのでその要因を深ぼっていきたいと思います。

 

工数の30-50%は若手人材にとって成長につながるチャレンジ

 

町田:前提でもお伝えした通り若手のデータ人材は長く在籍することで中長期的に価値を発揮しやすくなるため、本人の意思やキャリア志向を尊重し、成長につながる経験をし続けることが価値創出の第一歩です。本人の意思やキャリア志向がマッチしないままの業務では成長できないと感じ早期離職を生み出す要因となってしまいます。
そのため全体の30%~50%に関してはできるだけ本人のキャリア志向とマッチし、かつ成長できるチャレンジ業務を任せることが必要となります。

 

心理的安全性の高い状態を保つ

町田:データ人材に限らずとも、若手のメンバーは特に職場での心理的安全性を確保しておく必要性があります。実際に心がけている意識と行動は以下の通りです。

特に若手であればスキル不足により業務がうまく進まない、他部署との繋がりが少ないためコミュニケーションコストが発生するといったことも往々にしてあり得ます。
そのような場合には業務がスタックしている部分がどこなのかを把握しフォローに入ることや他部署への橋渡しを丁寧に行う必要があります。
うまく進まない場合はメンバーのキャパシティを再度把握しなおし、依頼する業務の再配分を行うことでメンバーの心理的安全性の担保を図っています。

 

【その他】マネジメントの落とし穴にハマらないように気をつける

町田さんがメンバーと接する際、個人的に気を付けていることの1つにマネジメントの落とし穴にはまっていないか?を定期的に確認することがあげられるそうです。

町田:具体的な項目は図にある通りです。適切なマネジメントが出来ているのかと疑心暗鬼になった方はこのような項目で振り返ってみるのもよいかもしれません。

 

【その他】Winsession

トラストバンクではWinsessionというMTGを行っているとのこと。
Winsessionではメンバー一人ひとりが今週の自分のコンディションについて天気で表し、頑張ったことや一言コメントを披露する会で、それに対しマネージャーから今週よかったポイントを伝えようというものです。
メンバーの頑張りを誉めあい気持ちよく週末を迎えること、リモートワークでも気軽に話せる場を設けるという目的で実施されているそうです。

マネージャー目線ではメンバーの健康状態やモチベーションを把握できるという点、メンバー間では普段かかわらない社員の状況が把握できるという点で好評のため、リモートワークでコミュニケーションに悩まれている部署があれば取り入れてみてはいかがでしょう。

まとめ

 

データ人材を活用して成果を出すためには

若手データ人材の活かし方

 


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